モフの手紙便3

 モフ町の新たな産業のモフの手紙便、それは瞬く間に周辺国家に広がっていった。安い、速い、可愛いをモットーにどんどん拡大成長してモフ町の主要産業になりつつある。



 そんな儲かるパトの手紙便を他の商人達などがほうっておくはずがなかったが……




 これはとある パトの手紙便をマネしようとしたものの話



「ちきしょーなんで、うまく手紙を運べないんだ、モフの手紙便はうまいことやってやがるのに」



「基本的にパトは30分でなんでも忘れますんでねえ、飼育員の顔も常に一緒にいなきゃすぐ忘れるレベルですから」



 とパトを飼育する飼育員が答える



「モフの手紙便はうまくやってるじゃねえか!!」



「あれはあのモフがパトと一緒に飛んで常に指示を出しているからじゃないですかね、はなから人間には無理ってもんでさ、もうあきらめてくれませんか」



「なにか秘密があるはずなんだ、きっとなにかが……」



「懲りない人だねえ、まあアッシが思うには秘密とかじゃなく、モフの数に物いわせてやってると思いますけど」



 そんな感じで、マネをしようと思う人はいっぱいいたが、誰も成功はしなかった











 ところ変わり モフ国 パト育成部



 私はウズラ型モフの名前は「ウズっこ」女王様に作って頂いた上位精霊モフだ、仕事は主にモフの手紙便の総監督



 ちまたで流行中のモフの手紙便のパトの育成機関だ、今日はここの施設を紹介していこう


構造は、繁殖部屋→孵化部屋→育成部屋となっている



 繁殖部屋で卵が産まれたらすぐに孵化部屋にもってくる、孵化部屋の様子は1つの卵に1モフがついている



 そして孵化するまで1モフがずっと温める、そして孵化した雛はそのモフと一緒に育成部屋にいき一緒に生活する



 そして育成が終わると仕事デビューとなる。その間産まれた瞬間のすりこみから働くときも、ずーーーーーーーーーーーっとそのモフと片時も離れずに一生一緒にいるのだ



 それではここの施設内部を見てみよう、内部は何百というパトの雛に1モフがついている形だ、モフ達がパトの雛に語りかけている


一般モフ「ママだよー」


一般モフ「ママだよー」


一般モフ「ママだよー」


一般モフ「ママだよー」


一般モフ「ママだよー」


一般モフ「ママだよー」


一般モフ「ママだよー」


一般モフ「ママだよー」


一般モフ「ママだよー」


一般モフ「ママだよー」


一般モフ「ママだよー」


一般モフ「ママだよー」


一般モフ「パパだよー」


一般モフ「ママだよー」


一般モフ「ママだよー」


一般モフ「ママだよー」



 このようにパトの雛に自分が母親だと常に話かけることにより、強い絆が生まれて、またパトの物忘れを防止するために片時も離れず世話をしている……パパいなかった!!??



 こうしてパトの育成は1パトにつき1モフという、数にものをいわせていた











 またところ変わって情報部




 私はヘビ型の上位精霊型モフの「ヘビマン」だ!ヘビ型といっても、都合上手足はあるのでこれじゃトカゲだよ、ははははははって感じだ




 私の仕事は主にモフの手紙便の仕分けなどなどの統括を行っている



 この仕事は非常に重要かつ内密に行われなければならず、毎日コン太に報告するという役目がある、たまに女王の前でも報告するよ



 これからコン太への報告だ



「……ということから先週あたりからの周辺国家の経済の動きは継続される模様ヘビ」



「分かったコン、それで今日は何か気になる情報はあるコン?」



「そうですね、東の海岸沿いの集落の漁師から他国の友人へ、近頃大漁が続いているから遊びに来いとの内容がありましたので、もしかしたら東の海岸では今は漁で稼ぎ時なのかもしれませんヘビ」



「なるほどコン、じゃあヒガーシ国にいるモフ町の人間をそっちに向かわせて、安く魚を買い取ってくるようにしてみるコン」



 そんな感じで、今日の報告は終わった



 上のやり取りをみて分かる通り、モフ町ではモフの手紙便の内容は全てチェックしている



 はじめからモフの手紙便をやるときに情報の取得を目的として、モフの手紙便を送るための専用の紙を格安で配布した、表向きの理由は空を飛ぶ上での耐久性と軽量化など適当なものだ




 実際他に売られている紙よりも格安に設定したため、問題なく専用紙でモフの手紙便は運用されている、まあ基本嫌なら使うな精神だ。独占とは怖い




 でその情報漏えいは誰からの指示かといえば女王だ、女王曰く



「私の住んでいた世界では、こんなのどこでもやっていた、むしろ情報が欲しいがために、他社より格安で設備を整える国家ぐるみでおこなっている中くらいの国もある」



 とのことだった。そんなこんなで、モフ町は周辺国家の情報を牛耳り国力を大幅に増していったのである

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