私はあくまで女騎士なので、お父様とは呼ばないでほしい

四十九院 友

プロローグ

 優しい日差しが降り注ぎ、ここちよい風が吹き抜ける。


 街は活気が溢れ、人々の心には幸せが満ち満ちている。


 実に素晴らしい毎日だ。仕事もプライベートも充実している。


 なのだが、この私、ユーフィリア・アマリリスには悩みがある。個人的には重大なことだ。尊厳にも関わってくるであろう問題なのだ。どうか笑わないで聞いてほしい。


 ……なぜ。




 なぜ私は部下の一人に、「お父様」と呼ばれなければならないのでしょうか。

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