第43話 ハッキング
コンピュータールームへ向かう途中でカズマはシュウ、ドグマに連絡をとる。
カズマ:「二人とも時間がある時でいいからコンピュータールームに来てくれ。渡したいものがある。」
シュウ:「オラの方はもう終わったから今からいくだよ。」
ドグマ:「俺も後は副隊長に任せるからそっちに行く。」
カズマがコンピュータールームにつくとゲーム機は300機程完成していた。
10分程してシュウとドグマがコンピュータールームにやって来た。
カズマ:「このゴーグルとgunを持って訓練所へ行ってくれ。メイと王女が使い方を知っているから教えてくれる。」
ドグマ:「なんだこれは?」
カズマ:「gunの訓練ができるおもちゃだよ。」
シュウ:「これ使って一般兵の訓練をするだか?」
カズマ:「そそ、もう少しで500機できるからそれまでに使い方覚えてな。4人で闘技場に持って行って一般兵に教えてあげてくれ。」
ドグマ:「オマエは来ないのか?」
カズマ:「悪いが調べる事があるからそれが済んだら行くよ。」
シュウ:「いや、一般兵への訓練はオラ達で見るべ。カズマさんはオラ達に指示してくれればいいべさ。」
ドグマ:「そうだな。コイツにはやる事が山積みだからな。」
シュウとドグマの言葉がカズマにはありがたかった。
張りつめていた気持ちが少し楽になった。
カズマ:「そうしてくれると助かる。ありがとうシュウ、オッサン。」
ドグマ:「オマエが素直だと気持ちが悪いよ。自己中野郎。」
シュウ:「じゃあオラ達は訓練所いくから何かあったらワイヤレスマイクで連絡けろ。」
シュウとドグマがそう言って訓練所へ向かうとカズマはBシェルターとAシェルターの戦争について調べ始めた。
カズマが最も知りたかったのはシューティングスター城がAシェルターの包囲を打ち破った戦闘のデータ。
Aシェルターの端末にハッキングできればデータが残っている可能性もあった。
カズマはコンピューターにネットワークシステムについて聞いてみた。
カズマ:「このシェルターは他のシェルターのコンピューターとネットワークがあると言っていたな。」
コンピューター;「はい、カズマ様。この大陸にある全てのシェルターと共有しているネットワークシステムが存在します。」
カズマ:「そいつを利用して他のシェルターのコンピューターの情報を引き出せるか?」
コンピューター:「不可能です。各シェルターのコンピューターには情報漏洩を防止するセキュリティが存在します。」
カズマ:「ネットワークシステムの画面を出してくれ。」
カズマがそう言うとモニターにネットワークシステムの画面があらわれる。
各シェルターごとの端末がアイコンで表示される。
カズマはAシェルターの端末のアイコンを開こうとした。
ウインドウが現れ『このアイコンは開けません。』と表示される。
カズマ:「メッセージを送ることはできたよな?」
コンピューター:「メールによりメッセージを送受信する事は可能です。」
カズマ:「よしじゃあこのプログラムをAシェルターに送れ。」
カズマはキーボードにプログラムを入力し、Aシェルターに送らせる。
コンピューター:「送信完了しました。」
コンピューターがそう答えた後、カズマはネットワークシステムのAシェルターのアイコンを開く。
すると今度はアイコンが開き、Aシェルターのコンピューターの操作が可能になった。
『めぼしい情報は・・・』
カズマが探していた情報があった。
Aシェルターがモンスターに攻め込まれた時の映像。
カズマはその映像をメモリースティックにダウンロードした。
『あとシューティングスター城を攻めた時のデータは・・・」
こちらもすぐに見つかった。
二つの映像をダウンロードし、カズマはネットワーク接続を切った。
カズマ:「このコンピューターに外部からアクセスしようとした形跡はあるか?」
コンピューター:「はい。過去100年間に遡ると16974回のアクセスがありました。」
カズマ:「侵入された事はあるか?」
コンピューター:「ありません。全てのアクセスはセキュリティシステムによりブロックしています。」
その時コンピュータールームへメイとマリがやってきた。
マリ:「ゲーム機はできたか?カズマ。」
カズマ:「ああ、もうできてるから一般兵に支給してくれ。シュウとオッサンは?」
マリ:「今ゲーム機で訓練している。もう少し時間がかかるからまず私達で支給してくる。」
カズマ:「そうか・・・じゃあコイツはちょっと重いからメイが持ってくれ。」
メイ:「人使いが荒いアルな・・・」
マリ:「いいよメイ。私が半分持つ。」
メイ:「やっぱりマーマ優しい。パーパも見習いなさい。」
カズマ:「オマエが言うなオテンバ娘。じゃあ一般兵にも使い方を教えてあげてくれ。あとマナにもな。」
マリ:「わかった。じゃあ行ってくる。」
メイ:「パーパも後でおいで。」
メイの無邪気さにカズマも苦笑しながら応える。
カズマ:「わかったよ、後で行きます。」
二人が出ていくとカズマは再びコンピューターを操作した。
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