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コラム ―― 人物描写(容姿)」への応援コメント

  • 人物の容姿に関しては、読者の目線を誘導して感情移入してもらうことを意識しています。

    『アークは霞む目で女を見上げた。紅玉色に輝く髪、真珠色の肌、星空を映す瞳。惑星サンティエの光に照らされた女は、どこか浮世離れして見える』

    拙作で主人公がヒロインと出会うシーンから抜粋致しました。
    言い回しを変えてみましょう。

    『アークは女を美しいと思った』

    さて、どちらが印象に残りますか?

    作者からの返信

    コメントありがとうございます。

    容姿の描写に関しては、きちんと意味があれば良いのです。
    そうは言っても感情移入は容姿の描写で出来るとは微塵も思いませんが。
    想像させる労を読者に求めずに済む、そんな効果は期待出来ますね。
    美人だ、と言うよりは詳細に語れば、それをイメージし易いのは事実ですから。
    では、可愛いを描写しようとしたらどうしますか?
    目元パッチリ、口角が軽く上がり鼻は小さめで少し上向きとかでしょうか?
    美人として例えに出していますが、では他はどう描きますか?
    「浮世離れした美人が居た」でも問題無いと思いますよ。

    大切なのは容姿を詳細に描く事ではなく、そのキャラクターの行動や吐き出される言葉ではありませんか?
    そこが疎かになっているようだと、感情移入など出来るはずもありません。
    例えば「美人だと思った」の後に、その美人なキャラクターが見た目通り所作の美しい行動を取るのか、それとも雑な行動しかしないのか、言葉は綺麗なのか汚いのか、そう言った部分で読者が親しみを持てるキャラクターとなるか、または、意地の悪いキャラクターとして主人公に絡むのか、それが個性に繋がり感情移入を深める要素になります。
    決して容姿を詳細に描くと感情移入出来る訳ではありませんね。

    容姿を詳細に描くと言う事は、背景描写と同じ事です。
    ある程度省けもするし、詳細に描けばそれを思い浮かべ易くなると。
    そこに注力し描写するもしないも作者の勝手ですが、私は不要な情報として読み飛ばします。
    言動に共感や感情移入出来る要素がたくさんあれば、それでそのキャラクターを好きになれますし、嫌いにもなれますから。

    最後に。
    印象に残るのと感情移入は別物です。
    先に書いた通り感情移入は言動ですから、容姿の描写ではありませんね。
    混同してはいけません。