婚約者は異世界の王女様
雅國
異世界の王女様、地球にやってくる
プロローグ
ここは都市から少し離れた、山に囲まれた緑豊かな町。
特徴は緑が多いこと。
それ以外は何もない開発途中の普通の町だ。
電車は通っているので、近くの大きな町に行けるので、交通の便は良い方だ。
最近は若い世代の夫婦が住むようになり、活気付いてきていた。
そして、この町にある普通の高校。
その名も木見鳥高等学校。
ゴールデンウィークが終わり、木見鳥高等学校にある女子生徒が転校してきた。
開発途中の町なので、転校生は珍しくはない。
だが、女子生徒が転校してきたクラスは大いに盛り上がっていた。
「銀髪外国人来た!!」
「銀髪美少女来た!!」
男子達は転校してきた女子生徒の容姿に萌え上がり。
「お人形さんみたい」
「髪の毛キラキラしてる。お姫様にも見えるね」
女子達は転校生の容姿にちょっと感動していた。
「今日から2年2組の仲間になるティリス・フィルテリアさんよ。皆、仲良くしてあげてね」
「ティリス・フィルテリアです。この国の言葉は書けませんが、話すことは出来ます。それと、この国の常識が分からないところもありますので、教えて頂ければ幸いです。宜しくお願いします」
ティリス・フィルテリア、少しウェーブが掛かった銀髪を下ろしており、青色の目がくりっとした可愛らしい小柄な女子だ。高校生にしては、幼く見える。
そんなティリスが深々とお辞儀をする。すると、教室内は歓声に包まれた。
「フィルテリアさんの席は………」
2年2組の担任教師の
藍井先生はまだ20代の若い先生で、男子に人気のある先生だ。
「先生、私はあの方の隣がいいのですが」
「っ!?」
ティリスが指差したのは一番後ろの窓際の席の隣だ。
ティリスに指を差された一番後ろの窓際の席に座る男子生徒がビクッとする。
しかし、そこには既に別の女子生徒が座っている。
「ごめんなさいね。そこにはもう人がいるから、他の場所にしましょうね」
「でも、私はふぃあんせである彼の近くがいいのです」
ティリスは一番後ろの窓際の男子を指差して言う。
「へー、そうなのですか。
そこまで言って藍井先生の言葉が止まる。
そして、先程まで騒がしかった教室が、無音の世界になる。
『ええぇぇぇぇぇぇええぇぇぇぇぇ!?!?!?』
数秒後、教室は大混乱に陥るのだった。
「なんでこうなったんだ」
そんな中、ティリスにフィアンセだと言われた男子生徒、
聖也はティリスがフィアンセ、つまりは婚約者になった時のことを思い出していた。
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