気持ちの悪い夢

第1話 ドライブ

母と夜の山道をドライブしている。

久しぶりに帰った実家から見る星は綺麗で、もっと眺めのよいところから見たいと思った私は、母に頼んで小高い山まで30分のドライブへ連れて行ってもらった。

緩やかな坂でアクセルを踏む母。

すれ違う車はほとんどなく、周囲は真っ暗だ。さすが田舎の山道。

道中、ずっとたわいもないことを話している。

母さん、危ないからちゃんと前見て運転してよ。

あたりまえでしょ

たしかに、バックミラー越しに見る母はしっかり前を向いて運転している。

でも斜め前に座る母の顔は、確実にこちらを向いているのだった。