第21話

「私に愛を教えてほしい」


「愛というのは、相手の夢を応援することだ」

「そうなの」

「君は小説家になるのが夢だったよね。どうだい、進捗は」

「賞に投稿したばっかりだからまだ分からないよ」

「結果はいつ届くんだろう?」

「さぁ。でもこの待ってる時間は心臓に悪い」

「じゃあ俺は応援歌でも歌うか」

「音痴なんだからやめて」

「はい……」

「……ごめんなさい。少しイラついてしまった」

「こんなの謝るほどのことでもないさ。この程度で謝っていたら、俺は一体何回君に謝る羽目になるんだか」

「ふふ。そうね」

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