第2話元総大将神に会う

「…それで急ぎの報告とは?」

「…はい。城の蔵の中を整理していた所、見たことの無い箱がありまして…」

「箱?」

「はい…その箱なのですが、凄まじい妖気を放っているため私共では対処できないと判断し、マミゾウ様に助言をと。」


凄まじい妖気を放っている箱。

…そんなものワシがいた時にあったかの?まぁ、職を受け継いでから数百年はたっておるし何がしまってあるかなんぞ覚えとらん。…しかし凄まじい妖気か…。紅葉はワシの現役の時の側近。かなりの強者、その者が凄まじい妖気と言うくらいじゃからな…気になるの…


「…分かった、ワシも気になる 見てみよう」

「分かりましたではすぐにでも…」

「うむ…っとその前に おぉ--い二人共!!」

「なんだよジジイ」

「どうしたのおじいちゃん?」

「ワシちょっくら城の蔵に行ってくる。稽古はこれにて終いじゃ」

「なんかあったのか?」

「良くは知らんが妖気を放った箱があるらしい」

「妖気を放った箱?何か特別な箱なの?」

「それをこれから調べるのじゃ」

「見に行ってもい~~い?」

「あっ、俺も俺も」

「ん?そうじゃな~~‥‥まぁ良いじゃろう では行くぞい」


こうしてワシらはその箱を見に城に向かった。


⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪


「これなのですが…」

「うむ、確かに妖気出とるの-」

「出てんな」

「出てるね~~」


城の蔵に入った所、確かに妖気を放っている箱があった。しかし、分からぬ。誰かが箱に妖力を込めているのなら妖気が出てもおかしくない。しかしここには誰もおらぬ。ならなぜ…それに妖気が出ていると言ったが、これ本当に妖気か? 妖気に似ているが少し違うような~…と言うかこれどこかで同じような力を見た気がするのじゃが…


「…この箱、ワシが預かるが良いか?」

「マミゾウ様が?…でしたら何も問題はありません」

「その箱どうすんだよジジイ」

「妖気を出しているだけで今のところ害はない…一様調べるが何も無かったら壊せば良い」

「おじいちゃんこの国で一番強いからおじいちゃんに任せるしかないね~~」

「そゆ事じゃ。…さてでは帰るぞい」

「おう」

「はぁーい」

「ではマミゾウ様お気をつけて」


そうしてワシは店に戻った。箱の中を見たり妖術で調べたのじゃが、特に変わったところは見当たらぬ普通の箱じゃった。ワシは壊すのを明日にして寝た。


その晩。




……………ん?どこじゃここ?

目を覚ますと一面白いところにいた。前を見ても左右を見ても白一色じゃった。すると後ろの方から気配がしたので振り返ってみると…


「ようこそ神々の世界へ」


真っ白い服を着た女がいた。


「………………」

「おや?反応がありませんね?言葉は同じはずなのですが…」

「…え-、あ-……とりあえずどちら様じゃ?」


「あぁ、名前を言っていませんでしたね。私の名はアマテラス。日本の神の一人です」




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