明日から使える!五分で読める怖い話
紅井幻
家にいる
学校が終わって帰宅した。
普段は両親は共働きで、家に鍵がかかっているのだが、その日は鍵が開いていた。
「母さん?」
玄関から問いかける。
「はーい」
台所の方から、母親の声が聞こえた。
「今日は帰るの早かったんだね」
返事はない。
不審に思い、台所の方まで行ってみる。
「母さん?」
台所には誰もいなかった。
「はーい」
二階の方から声がした。勘違いだったのか。
二階へ上がる。
「母さん、どこにいるの?」
「はーい」
今度は風呂場からだ。風呂場を目指す。
風呂場に母親はいなかった。
「ちょっと……母さん?」
「はーい」
背後で低い女の声がした。
まずい。母の声じゃない。
後ろを振り向けない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます