第25話
[拝啓
メグ、手紙読みました。懲罰の詳細は書いてはいけない事になっているので書けませんが、どうしても許せない事があったので約束を破り部屋でケンカをしてしまいました。
何を言っても言い訳になってしまうので、ただ本当にごめんとしか言えません。
連絡をするなと言われたので、手紙を書こうか迷いましたが、どうしても謝りたかったので手紙を書きました。
迷惑かもしれませんが、RATさんや皆に宜しくお伝え下さい。もう二度と懲罰にならぬ様に頑張りますと…
12月に入り寒くなったので体調を崩さぬ様にして下さい。
TOY]
メグはそっと手紙を閉じて部屋を出た。今日は@PAPER MOONにてGUEST DANCERとして呼ばれていた。
クラブに入りしばらくするとPAPA-RATが声をかけてきた。
「おぉ、RAGGA CAT久しぶりだな、TOYは元気か?」
「…」
「どうしたんだ?あの馬鹿人付き合いだけはうまいからきっとうまく…」
「あの…」
メグは面会で会えなかった事、決別の手紙を書いた事を話した。
「あの馬鹿…でも…アイツは約束は本当に守る男だ…きっとマジで何かどうしようも無い目にあったにちがいない…RAGGA CAT…今のあいつには君が必要なんだ…なんとか…」
「あの…SHOWCASEなんでそろそろ行きます。」
PAPA-RATの言葉を遮りメグは楽屋に入った。
SHOWCASEも無事に終了して、楽屋に戻るとPAPA-RATがC.H.SOUNDのOZIKIと話しをしていた。
RATはメグと目が合うと気まずそうな顔をして立ち上がった。
「…じゃあOZIKI、頼むな。」
「うぃす!」
RATが楽屋を出るとOZIKIはメグに近寄り、メグの肩をポンポンっと叩いた。
「まぁ…お楽しみに。」
「???」
その後衣装を着替えフロアに戻ると、丁度C.H.SOUNDのプレイが始まる所だった。
「それじゃあ初めていきますよ!記録よりも記憶に残して行く俺たちのプレイを!まず一曲目、このチューンはここが初公開なんだけどさぁ、俺の兄弟が彼女の為だけに作ったもんだけど訳ありで聴かせられなかったチューンなんだよ。
…バビロンのせいで彼女と引き離されたTOY MACHINEが彼女の為だけに作ったチューン聴きてぇ奴らどんだけいんだよ!?」
フロアの客全員のガンフィンガーの中、OZIKIはメグを指差しながら針を置いた。
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