第18話
ちなみに俺の刑務所での名前は1229番。出所したらTOY MACHINEa.k.a1229にしようか真剣に悩んでるよ。。
黄緑色っぽい工場着を身に纏い、新入訓練部屋から第2工場へと向かった。途中ですれ違う奴らは皆無言で睨んでくるか、興味深くニヤニヤ笑って見てくる。マジで気分が悪い…。
いよいよ工場の前に着き、ドアが開いた。
…なんだよ
約70人の同じ服を来た連中がまとめて睨んできやがった。ぶっちゃけその迫力には言葉を失ったよ。。新入訓練とわ訳が違う。こいつはマジでやべぇ…
この時やっと俺はやべぇ所に来ちまったって事を実感した。
「うぉぉらぁ!突っ立ってねぇで挨拶」
一段高い担当台に立っている工場のオヤジが吠えた。
『1229番、…』
「聞こえねぇんだ馬鹿野郎!腹から声出せタコォォ!!」
『せぇん!にひゃくぅ!!にじゅうぅぅ!!きゅうばぁぁん!!…』
俺は必死だった。何かを考える事が出来なかった。ただ言われるがままに何かをこなすのが精一杯だった。
今日1日の事は覚えてない…マジでへとへとだ…。部屋に戻ったら速攻で寝よう…。
「おい、サラ!」
「…こらっ、シカトしてんなサラ!!」
振り返ると明らかにヤクザな顔をした奴が俺に向かって言っていた。
『自分ですか?』
「てめぇの他にいねぇだろ?新人はサラって言うんだよ!てめぇは俺らの部屋だから帰り付いて来い。」
言われるがままにおれはそのヤクザ顔に着いていった。どうやら八人部屋の様だ。
部屋に着くなりいきなりあれしろこれしろが始まった。ただでさえへとへとで頭が回らないのに色々と言われるもんだから、頭がパンクしそうだ。
「まぁまぁ、あんまり言うなよ。サラも初日で疲れてんだからさ…」
こいつが多分この部屋の頭だ。周りが一斉に静まった。そしていきなり優しい声で、最初は辛いだろうけど、待ってる人の為に頑張れみたいな事を言い始めた。
飴と鞭、分かり易い方法だ。
「さて…と、じゃあそろそろ儀式を始めるか。」
トップの男は一通り話すとトイレに入った。…儀式?
「部屋長がお前を気に入ったみたいだな。男になってこい!」
部屋の人間皆がニヤニヤしていた。
要はケツを貸せって事か…
噂には聞いていたが、まさか本当にあるとは…俺は頭が真っ白になった。
…意識が戻った時、俺は机を振り回して奴らを殴っていた。
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