第17話
すぐに工場で働くのかと思いきや、分類班という所に入れられた。
「まずはここで刑務所の基礎、そして刑務所入所から出所までの事を学んでもらう」
IQテストをやったり、仮釈放の仕組みを色々と教えられた後、俺は1人部屋に入れられた。
捕まってから約半年、留置場で2、3時間反省房に入れられて依頼俺は初めて一人になった。なんつーか…すっげー落ち着く。このまま1人部屋だと良いのに…。
翌日からは部屋で紙袋作り。意外と大手スーパーやら高級ホテルの袋なんかを作ってる事に驚いた。
…それと運動…
腕立て30回、腹筋30回、背筋30回、スクワット30回、バービンスクワット30回、開脚跳び30回、ジャンピングスクワット30回…これを1セットとしてそれを1時間エンドレス。半年間狭い部屋で生活した俺にはかなりヘビーだね…こんなに運動して出所後に何になれって言うんだよ…
あ、そうそう、一番大切な仮釈放の話しね。何か刑務所で懲罰さえ受けなければ、予定より早く出れるらしいんだ。それを聞いた途端に俺は月に一度しか書けない手紙を早速メグに書いたよ。そしたら
「絶対にケンカとか悪い事しちゃ駄目だよ!みんな待ってるんだから1日も早く帰って来てねハート」
だってハート
俺はどんな事があっても懲罰は受けないと心に深く誓った。
んでその分類が終わって、次に連れていかれたのが新入訓練班。またこれも二週間。ここでは工場に配役になってからの事を色々と教わった。行進やラジオ体操…ラジオ体操ってもピッタリ、キッチリだからね。すげー疲れるの。更に度を増して激しくなった運動。
いきなり
「スクワット500回行きまーす!」
…とか
「5000m走やりまーす!!」
…おまけに
「200mダッシュ20本行きまーす。」
新入訓練係みたいな奴が1人いるんだけど、本気でぶっ飛ばそうと思う瞬間が多々あったね。
新入訓練も残り一週間となった時、1人部屋から再び雑居房となった。
最短で半年の奴から長くて6年。大体は俺と同じ3年位の奴が殆どだった。
「今日オヤジ[工場担当の刑務官]に運動の時間に聞いたら、2工場が一番キツいらしいよ!」
『ふーん…』
どこも大して変わらねーだろ…どこにでもこういう噂好きな奴はいるもんだ…。
あっと言う間に二週間は過ぎ、1人1人工場言い渡しが来た。
「1229番、〜、配役第2工場!」
はい。波乱の予感
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