第18話北澤舞

「ゆう君、そんなに警戒しなくても大丈夫だよ。」


ゆうは、舞の昨日のキスで、キス恐怖症になっていた。


「あのな、お前だって男にいきなりキスされたら怖いだろ?」


渚は、少し考えてから確かに気持ち悪いと言った。


「誰が気持ち悪いって?」


出た!北澤舞。


舞は、腰に手を当てて不機嫌そうに聞いてきた。


「ゆう君に、手を出さないでくれる?」


渚は、舞を睨んで言った。


「木村君は、あなたの所有物じゃないでしょ?」


「わたしは、ゆう君の恋人だし!」


渚は、意外な事を言った。


「それは、ちょっと違うぞ。渚は俺の女だ。」


「それって、両想いって事?」


舞は、ゆうの言葉の意味が分からなかった。


「わたし、諦めないから!」


と言って舞は階段を上がって行ってしまった。


「ゆう君、わたしも意味不明なんだけど。」


ゆうは、渚の体を引き寄せて


「教えない。」


と言った。


「ズルいな、ゆう君は。」


と嬉しそうに渚は笑った。

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