女騎士

「失礼しまーす。宿題集めてきました」


 宿題を持ってくるよう指示された私。何故か生徒指導室に持ってくるよう言われて、ザコと一緒にドアを開く。


 そこには同じクラスメイトの女生徒と、ロリ先生がいた。


「おお。普通さん。それと、ザコさん。ちょうど良かった」


 気高くプライドが高そうだけど、ちょっと攻めたら即落ちしそうな生徒が、私を見て言った。


 女騎士おなぎし ひめだ。あだ名は女騎士。


「お前らからも言ってくれ。そのバブみで生徒たちをたぶらかすなと」


 女騎士が言う。言っていることはまともな気がする。でもバブみとか言う奴って、ロクな奴じゃないんだよなあ。


「えっと、たぶらか……す? もうっ! 難しい言葉使わないでよっ!」


 とロリ先生。あんた本当に教師か……?


「女騎士さん。ロリ先生がかわいそうだよ!」


 私と一緒にいたザコがそう言って、ロリ先生の前に立った。


「安心してロリ先生。こんな即落ちしそうな女騎士、私が捻り潰してあげるから!」


 ザコはふふんと威張った表情をした。


「おい女騎士! お前は利用価値がありそうだから、すぐには殺さねえ!」

「失せろ、ザコ」

「ふえーんどうせ私はザコですよぉー!」


 泣き喚きながら生徒指導室を飛び出していった、ザコ。


「私に任せてよ。私、せんせえ、だからっ!」


 そして女騎士の前に立つ、ロリ先生。


「ほーら良い子良い子」

「くっ、殺せ!……ああっ……悔しいでも感じちゃうばぶうっ!」


 一文で即落ちっ!


「よしよし。女騎士ちゃんは皆のためを思って言ってたんだよね。偉いねえ」

「ふぇえ、ロリ……先生……」


 ふやけた表情の女騎士。先程までのキリリとした表情は、見る影もない。


「もう甘えん坊さんだなあ。普通ちゃんが見ているよ」

「ふ、普通ちゃん……」


 じっと私を見つめる女騎士。


「オギャるとこ見てて(ハート」


 顔面トロトロ顔で、女騎士は言った。


 私をプレイのダシに使うな!

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