バブみでオギャれロリ先生!
violet
普通の子
春。桜が咲く季節。
中学生だった私は、晴れて高校生となった。ドキドキワクワクを胸に入学式を終えた。
初めて出会うクラスメイト。そして中学からの友達の子。みんな良い人ばかりで、きっと清らかでステキな高校生ライフが送れる。
そんな前向きなことを、思っていた時期が私にもありました。
「でぃすいず、あー、ぺーん! あいあむ、あー、すちゅーでんとっ!」
なんだこれは。
初めての授業。その内容に私は言葉を失う。教卓の裏に椅子を置いて、その上に立っているドヤ顔の少女。恐らく小学4年生くらいの少女が、得意げに英語を読んでいた。
「
私の隣の席の子が話しかけてきた。この糞雑魚そうな子は
ザコの言う通り、実はこの少女がうちの担任の生徒である。
初めて教室で教師を名乗られた時は、何かの冗談かと思った。でも教師の腕はきっと確かだろうと思えば、まさかまさかの中学英語をやり始めたものだから、私は頭が痛くて仕方がない。
「うんしょっ! うんしょっ!」
ロリ先生は椅子を動かして、その上に乗って、黒板に英文を書いていく。
「はい。じゃあこれを……。普通ちゃん。
ロリ先生が私を指名した。私は立ち上がる。そして黒板に書かれた英文を読み上げる。その間にロリ先生は、ゆっくりと私に近づいていく。
読まされているのは中学英語だ。だからこんなもの、簡単に読める。
読み終わった時には、ロリ先生が隣にいた。
「偉いねえ。良く読めたねえ」
そう言いながら、私の身体を引っ張って、その低い位置にあるロリ先生の顔よりも、さらに低い体勢になった。そしてそのままロリ先生は、私をぎゅっと抱きしめて、片手で私の頭を撫でる。
「良い子良い子」
何だこれ何だこれ!
まるで赤子のような扱いに、私は途端に恥ずかしくなった。しかし何故か私は抵抗することができない。
「ちゅ、中学英語でしょ。読めて当たり前……」
私は少しでも抵抗しようと、ちょっと強めに言ってやる。
「ふふ。そうかそうかぁ。読めて当たり前かあ。中学のお勉強、しっかりしてきたんだねえ。偉いねえ。よしよし」
さらにぎゅっとされて、頭をよしよしされる。やばい。なんだこれ。心が無理やり絆されていくようだ。
「ふ、ふぁ」
……!!
なんて声を出したんだ私は。
やがて私はその抱擁から解放される。するとそのロリ先生の顔が間近にあって、目と目が合ってしまう。
「これからもお勉強、頑張るんだゾっ」
花笑み。私は心を射抜かれて、椅子に座り込んでしまった。
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