喫茶店編「水曜日のキミ」

「いらっしゃいませ。

ご注文はいつものカフェラテでよろしいでしょうか。はい、かしこまりました。」


水曜日の同じ時間、俺が働く喫茶店にキミが来るようになってから、もう半年はたつだろうか。

いつしか水曜日が来るのが待ち遠しくなっていた。


そんなある水曜日、いつものようにカフェラテを注文したキミ。

この日は珍しく他のお客さんがいなかったので、ハートのラテアートで自分の気持ちをアピールしてみた。


「ラテアート、今勉強中でして。もし良かったら今度ラテアートがスゴいお店に一緒に行きませんか?」

と勇気を振り絞って誘ってみると、キミは最初戸惑ってはいたものの、コクンとうなずきokをしてくれた。


次の水曜日、お店に来たキミは今まで以上にとてもキレイで見とれてしまった。

「店長、それじゃあいってきます」と言って、初めてキミとお店の外へと出かける。

思いきって誘って良かった。

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