10/7 月曜日
朝起きてアイビーに水を上げる。
小さな虫がついていたから鉢植えを窓の近くまで持って行って虫の居るところを手ではらった。
支度をして学校に出かける。
まだ紅葉も見えないし、鈴虫とかの音色も聞こえないから秋とはいえないけれど、それでも外に出るとぶるっと体が凍えるくらいには寒くなってきた。
夏に着ていた服、仕舞っちゃわないとな。
学校に到着すると、一年生も二年生も勿論三年生からの階からいつもよりもワイワイと賑わっている。
学校祭までの最後の月曜日だし、早く来てその準備をしている人も沢山いるんだろうなぁ。
私のクラスの引き戸を開けると偶然委員長の佐藤くんと体がぶつかりそうになった。
佐藤くんは両手に図書館から借りてきた重そうな本を何冊も積み重ねて持っていた。
あまりにも重そうだから「私が持つよ。」と彼に言うと「いや、上原さんには持たせられないよ。」と言われた。
それでも強引に2冊くらいを上から取り上げて彼と同じ様に両手で持つ。
「あ、ありがとう。」とそっぽを向いて佐藤君は黙々と図書館へ向かって歩く。
私も後ろから付いていくと、前の方から渡辺さんがやってきた。
「オハヨー、上原っち。佐藤くん。」
渡辺さんだ。
モデルみたいにすらっとした手足に溌剌とした笑顔で私に笑いかける。
そして目の前の佐藤くんに何やら話をしている。佐藤君の顔は赤くなったりあたふたしていた。
とっても楽しそうだった。
それから「じゃねっ」と言って私たちとは逆方向に走って行った。
羨ましい。嫉妬しちゃうなぁ。
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