女の子のちょっかいには「 」女の子の忠告には「 」

共通ルート

Common Story 1話 入学審査とその裏側

　僕こと神谷雅也が通うことになる私立ブルーピール学園通称ブル学には少し変わった風習がある。

　それは、異性にちょっかいをかけるのは「　　　　　　」ということである。

▽　▼　▽

「はぁーあ、ブル学は遠くてイヤだよな」

「なに言ってんだよ。お前が一人で高校行くのが、イヤだからって泣きついてきたからしょうがなくブル学にしたんだぞ」

いきなりこんなことを言い出したのは、中学時代からの友人の葉山亮介（はやまりょうすけ）だ。

　彼はスポーツダメ、勉強はからっきしダメ、だか秀才と呼ばれている。

　そんな彼が秀才と呼ばれる所以は、彼の情報力の高さにある。

　僕は、そんな葉山に泣きつかれブルーピール学園に通うことを決めた。

「雅也も葉山君もそんなこと言わないの。せっかく超難関のブル学に通えるように

なったんだから」

　幼なじみの美麗が、こっちを見ずに苦虫を噛み潰したような顔で呟くように言った。

　3人が通うことになったこの学園は運動できず、勉学できずの葉山でも入れてしまうのだが、実は超難関と言われている学校であるのだ。

　この学校に通うことが出来るのは、学校が独自に調査しなにかしらの執念、固執、特殊な能力や技能などの中から1つでも認められるものが有った者にのみ、認定書が入った封筒が送られる。それこそがこの学校の入学資格である。

「それにしても美麗も入学資格が有ったなんて以外だよな。勉強も運動も普通で特に秀でたものもなかったと思うんだけど認定書には、なんて書いてあったんだ？」

「ッ、それなら仲介の能力だったよ」

　美麗はそう言っていたが、僕は言葉の前に一瞬出てしまった感じの「ッ」という音とその時の悲しさと幸せを混ぜ込んだような顔が忘れられなかった。