憎悪

天ノ川鋼

殺意

 今日も散々な日だった。俺は今日も理不尽な暴力を母から受けた。抵抗する気はない。そんな日々に全てに嫌気を指してくる。友達も家族も何もかも。信用出来るやつは誰一人としていない。そんな奴らに俺は憎悪する。そして殺意が芽生える。それと当時に段々と心身を蝕む。殺意と憎悪心。俺は人を信用していない。

「ご飯よ!」

「分かったよ…」

ご飯を食べる。いつものまずい飯だ。吐き気がする。

「何よ!龍騎!そんなムカつく顔して!あんたなんかこうよ!」

バキッ!ガシッ!

理不尽に振るわれる暴力。

 やはり俺は人が嫌いだ。そして殺意と憎悪心がさらに心身を蝕む。その俺に恐怖を抱く。しかし心身を蝕むことを拒絶すれば今の俺は崩壊するだろう。そうならないために毎日心身を蝕む。








「おい!俺の宿題でもやっとけ!」

 命令される。断らない。どんな暴力が待ってるか分からないからだ。

「分かったよ」

そして、、

「お前、こいつを大事に育ててるんだってな。w」

 犬にナイフを突き立てそういう。

「ッ!やめろっ!」

 文句をいう。

「は〜い、口答えした〜w」

といいながら突き立てたナイフを犬のうなじを引き裂いた。

「こいつ、泣いてやがるwま、いいやw掃除しとけよwじゃあなw」

そういい犯罪者サイコパスのように笑いなかまら立ち去る。憎い。憎い。憎い。殺す。殺す。殺す。俺の心は殺意に支配された。そして学校の体育館裏で俺は遂に一人になった。俺の世界から誰もいなくなった。そしてこの日自分ではない何かが心の中で現れそして何か一つ崩れ去った。

 あるアニメにはこの言葉がある。「何かを得る事が出来る者は何かを捨てる事が出来る者」今俺はそれを体感した。俺は心強い自分を手に入れ自分の弱い良心を失った。そう錯覚した。

 









      ーピンポーンー

インターホンを鳴らす。犬を殺した奴の家だ。

「お前か、なんだ?金か?w待ってろすぐ行く」

疑いもせずすぐに来た。これから殺されるとも知らずに。あいつの両親が帰ってくるのは遅い。あいつは今は一人で良い子にお留守番だ。

「よぉ金早くだせよ」

そう言われた瞬間カッターナイフをクソ野郎の眼球に突き刺した。クソ野郎は地面に倒れ藻掻く。まるでライオンに襲われ弱ったシマウマの様に。そして俺は殺意というカッターナイフをさらに強く握りしめもう一つの眼球をえぐり出す。そしてそれを潰す。そして今度は内蔵に突き刺す。グチャグチャと音を出しながら内蔵を掻き乱す。まるで今でも餓死しそう狼みたいに。

「今までの恨みだ。罪を償い来世もその来世も苦しみながら死ね」

 その言葉を理解出来るか分からない状態のクソ野郎の耳元にそう囁いた。そして最期に心臓にカッターナイフを突き刺し復讐は終わった。死体は燃やして灰にした。

 俺の心は一つ崩れ去った気がした。

 

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