ありかた

勝利だギューちゃん

第1話

朝、いつもの時間に眼が覚める。

完全に体内時計が、働いている。


いつもの時間に、朝食を取り、

いつもの時間に、家を出て出社する。


会社でも、いつも通りに過ごす。


そして、定時に帰宅して、家に着く。


誰も待つことのない、我が家へ・・・


いや、1人いたか・・・


「マスター、お帰り」

「ただいま。よい子にしてたか?」

「うん。ご飯温めておいたよ」

「ありがとう」

「こちらこそ、いつもありがとう」


彼女は、プログラム。

僕以外に誰も見えないし、認識が出来ない。


アパートとかなら、怪しい人と思われるが、一軒家なので、その心配はない。

・・・と、思う。


彼女は、僕と同じで規則正しく動いている。

いや、生きているといったほうがいいだろう。


既に、命はある。


「マスター、私の名前は考えてくれた?」

「ああ。いくつか候補はある」

「教えてください」


名前の書いたメモを見せた。

彼女は、文字も認識できる。


出来ないのは、僕以外の動物だけだ。

植物は認識できるらしい・・・


「私、これがいい。

彼女は、指を差した。


「わかった、今日から君は、瀬梨だ。よろしくな、瀬梨」

「こちらこそ、お願いします。マスター」

「マスターは、よしてくれ」

「わかりました。よろしく・・・」


彼女は、瀬梨は僕の名を呼んだ。


誰からも祝福されない、認めてもらえない2人だけの世界。


でも、それでいい・・・


なぜなら、彼女は・・・

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ありかた 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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