第43話 炎に包まれた洞穴
「なにいってるんですか『決まりだと、知能が満たない場合、技術を推すのです』」
「白痴は個性なんです」
急に口調が激しくなる。ひた隠す必要でもあるのか?……訴えもできようが、顧問は肝要。
しばしば衝動の単一が見られ得るのはこれか、感嘆する。
「それに……『それに?どうぞ』」
「破壊の限りでありました。寝る暇もなかった『何人いたんですか?そんな人、糾合すべきなのです』」
「あぁ……それでも理解してくれない」
一呼吸置き、「破壊の奮迅は救世です『あぁ……丁寧に』」
「それが怒の……でしたか?」
ただ、うろ覚えなだけ、「歌唱の著名人であったら、すぐ様理解することでしょう」
「で、その白痴の方は?『寝たきりだったらしいです』」
「その状況で?『同じ故、さぁ、電車に乗りましょう』」
「ヨイットくら」
実に艶かしい。それよりこうまでして人を縛りつけようとするとは、混沌か……。
掃いて捨てようというこったろうな。白痴も流行病か。「切符買いました?『どちらの?』」
「それは、ないでしょう。あなたの」
出してくれると思ったが、自己負担、経費ででたらいいが。
――電車内
それにしてもディレンマの多いこと、一つ一つを問題にしたら時間がいくらあっても足りず、見栄を張ってるだけ、……多聞に。
「白痴ってどうなんですか?」
率直に聞く。すると「俗に脳の年齢が6才以下などいわれてます」
「容姿は?『待って下さい、電話です』」
しばし電話、その後、「伴いません、私はそう見てます」
「状況は苛烈でありましたが達観してたとか『何才の?』」
「16才です。当時では」
16才で達観してたというのか運命をいうならこの状況も達観してたと、頭痛くなってきた。本当に。
「あっ……そういえば……名前を聞いてなかった。『高橋です』」
「偽名じゃないですよ、『はぁ……』」
で、あるらしくやっと聞けた気がした。
それは、いいとしてつまり俺はウリウの洞窟に行くんだな……二、三聞いておきたいが。「いまどうなってるんですか?『……ほとんど跡地になってます』」
それを見に行く意義がいまいち解らず。続け、「灼熱の地と化した、『……燃えたのですか?』」
「意見交換かららしいです。『どの?』」
「順番前後しますが……つまり意見を聞きたいわけではなく故でしょう。何故、燃えたのか『えっ、えぇ』」
「枢密院の者がですね」
感嘆とはまた。二重にある気がしてならず。感銘が漂うかの様、しかも確固とし、これが分かればいい、専制にないが。
「ご家族は?『大丈夫と思います』」
「まずは、目的地に行きましょうよ『よく解りましたね』」
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