第2話

 わたしが結果を出すことで国に利益をもたらすことになると信じそのために脳のリソースをすべて使おうと思っていた。そして国もそうすることをだれもが一番望んでいることだと思っていた……だが違った。わたしに求められたいたものは結果を残すことではなく結果を出さずに恥をかいて国のヘイトを買うということだったからである……

私が勝つことばかり考えていた間に協会はどんどん腐っていていたのだ。もちろんわたしをこの座から失脚させるためだけに。具体的には


・民主的な手続きを経て就任していない代表と執行部

・これらの人々による不明朗な金の流れ

・これらの人々により作られた常人には理解できない会則

・民主的な手続きを経ないで行われた数々の除名

・これらに無関心な会員たち

・国内におけるチェッカー普及努力の欠如

・競技力の明らかな低下、育成能力の欠如


さらに組織と運営についての問題もあがっていたようだったのなのである……。


●会長も副会長も理事も監事もいない。「会長代行」を勝手に自称する60台をすぎたババア王妃がひとりでしきっているだけである。

●「法人」ではない。判例にいう「人格なき社団」の条件も満たしていない。つまり法的行為の主体として「個人」と思われる。

●何年も前から法人格を取ると思わせぶりな発言をしながら、いつまで経っても法人にならない。

●会則で「国内チェッカー協会は財務リスクを伴う事業をKKチェッカー協会事業部NCABに委嘱する」と定め、事業部を「独立した事業体」と呼んでいるが、事業部は法人登記されていない。

●過去19年間、国内で国際大会を開いたことがない。

●過去20年近くにわたり会員に会計報告をしたことがなく、会長選挙も役員選挙も行なわれたことがない。

●前会長・カール・ハインツ・シュナウファーは2053年11月15日に死去した。そして事務局長が「残余の任期」を代行するとの規程により、渡会都が代行となった。会長の任期は3年、「残余の任期」終了後どうするかは規程されていない。つまり2056年11月15日以降代表者不明である。

●新たに会長が選ばれても、「独立した事業体」である事業部に対して前会長・松本康司が個人として行なった保証・裏書を引き

継がねばならないという規定がある。

●メディア向けの情報発信において会員数を故意に水増ししている。


会員に対しては、

会員がネットに意見や提案を発表すると、その事実が提案却下の理由になる。

●会員は会費等の使いみちを知ることができない。

●「会員価格での購入」を入会特典の筆頭に挙げながら、ほとんどの商品は会員価格でも市価より高い。

●国際大会への役員の参加費用は選手が負担することになっている。

●この規程は昔はなかった。こっそり負担させていたからである。ある時ばれたので開き直って明文化した。

●代表選手になるとその後20年間、大会参加に年200週間以上拘束され、参加費や会場費も一般参加者と同じように取られる。

●選手経験者が一度でも退会すると、「非協力」と見なされる。

●にもかかわらず、怒って退会した人たちの名前を商品の宣伝に利用している。

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