婚約破棄された私は別れ際に口付けをして

一ノ瀬 彩音

第1話 婚約破棄、そして独身

私には長年お付き合いしてきた男性がいたんです。


その男性とは将来、婚約までお約束をしていたんです。


しかし、なぜか、お相手の男性から婚約破棄したいという事を

聞いて私はびっくりしているのです。


どうして相手の男性は婚約破棄したいのかを私はどうしても

知りたいです。


初めまして、私のお名前は二階堂未海ニカイドウミミ

年齢23歳、職業がごく一般的なOLです。


お相手の男性のお名前が新戒海斗シンガイカイト

年齢23歳、職業が一般的なサラリーマンです。


私と長年お付き合いしてきた人は新戒海斗です。


海斗から婚約破棄したいという事を聞いた私は急いで海斗の自宅まで

行く事にしたんです。


海斗の住んでいる所に着くと私はインターホンを鳴らして

暫く待っていると扉が開いて海斗が出てくるのでした。


「海斗、お話があって来たの、もうわかるよね」


「ああっ、どうしてここへ来たのかはわかっている」


「お家の中へあがらせてもらうわ」


「ああっ、そうしてくれ」


私は家の中へ入ると玄関で靴を脱いであがると海斗は扉を

閉めて私と一緒にリビングへ行くと

「未海、そこの椅子に座っていいぞ」


「うん」


私は近くにあった椅子に座ると海斗も椅子に座って私と海斗が

向き合う形となるのでした。


「海斗、どうして婚約破棄なんてするの、長年お付き合いしてきて

婚約の約束までしていたのに…………」


「その事何だがな、本当に申し訳ないと思っている」


「そう思っているのなら、婚約破棄なんて取り消してよ」


「それは出来ない、ごめん」


海斗は婚約破棄を取り消す事が出来なさそうである。


それはどうしてなのかを私は問い詰めないといけない。


「なんで婚約破棄を取り消せないの? 教えて」


「わかった、お話をするよ」


「はい」


「実はな、同僚で困っている女性がいてな、その女性の力に

なっているうちにだんだんと惚れていくんだよ」


「それでな、俺はつい告白をしたら、相手から良い返事がもらえて

今はその女性と恋人なんだ」


「そういう事なのね、私と婚約の約束しているのに恋人を作ったんだね」


「そういう事だ」


私は椅子から立ち上がって海斗の所まで行くと、私は海斗の頬に力を込めて

思いっきりビンタをした。


「どうして……どうして……ひどいじゃない…………」


私はとうとう目に涙を浮かべて泣いている。


海斗は私がビンタされた頬をさすりながら、私の事を見ていると

「……………………」


結局、海斗は何も言ってくれない。


どうして私がこんな目に遭わないといけないのかを考えている。


いくら考えてもぜんぜん思いつかない私は

「海斗、本当に婚約破棄するのね?」


「ああっ、婚約破棄はさせてもらうつもりだ」


「わかったわ…………」


私は海斗に泣きながら口付けを交わすと

「今までありがとうね、さようなら」


「ああっ」


私は海斗と正式に別れるとこれで独身に戻る。


せっかく結婚のチャンスがあったのに婚約破棄という形で終わった。


出来れば海斗とは婚約をしたかったけど、婚約破棄された以上はしょうがない。


私はこれでまた独り身になるけれど、しばらくは恋愛を控えようと思う。


何年も恋愛をしていたので疲れているからです。


私もいつかは結婚して子供を産んで幸せな家庭を持ちたいというのはあるけど、

それもいつになるかは不明である。


女性にとって結婚と子供を産むというのは幸せな事だと私は思います。


世の中には女性に対して差別する人もいますが私はそうは思いません。


男性の中にはきちんと対等に女性を見てくれる人もいます。


女性はそういう人と結婚をすればきっと幸せになると思います。


私は必ず幸せになると誓うのでした。

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婚約破棄された私は別れ際に口付けをして 一ノ瀬 彩音 @takutaku2019

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