異端者に綴る
@shishi-tori
(記録)人生、三度目の無一文
人生、三度目の無一文。
といっても、3度の大きな挑戦をしてきたわけではなく、
夢とは直接的には無関係なところで、ギリギリの生活を繰り返してきたに過ぎない。
今回は、一人のバカ女を救って、
名のある大企業を蹴って個人事業主をはじめ、
全財産を捨てただけでなく、親の金にも手を出してしまった。
私はプログラマーで、IT業界は収入が高い。
何度か突き放そうとしたが、結局、
生活費・医療費から引越し代や弁護士の費用まで、
私が負担することになってしまった。
夢は遠のいた。
でかいことをやるには、でかい組織をつくる必要があるのだけど、
私は技術者であり、個として自立できても、人はついてこない。
真面目に、誰かと組むことを考えないといけないのだが…、
こいつと出会って、もう一度、サイコロを振り直すことになってしまったようだ。
社員にするという話で助けた女は、まだ、次の入院を控えている。
中学中退でずっとNo.1だったキャバ嬢で、出会った頃は「天才か!」と勘違いした。
残念ながら、何もできない女の子だった。
天才とはある程度の量をこなすような、努力が必要なのだろう。
すごい人と出会い、気に入られ、チャンスを与えられることには秀でているが、
自分の力で何かをやるということが、まるでできなかった。
私とは逆の、若くして多くのものを与えられた女の子に、
異端が故に大学を去り、理解されず、金欠の中で個として細々と努力してきた私が支えるという構図が、
なんとも苛立つかぎりだ。
でも、弱いから、もう諦めた。
「しっかり働きたいです」という、この子の言葉を信じて、
今は、病気が治ることを祈り、待つしかない。
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