生きる理由

Iris

涙の理由

一人の子供に出会った。


子供「あなたは、だれ?」

女「・・・さぁ?私にもわからない・・・人は魔女と呼ぶかな」

子供「そうですか・・・私を殺してくれませんか?」

魔女「・・・それは」

子供「親に捨てられました・・・死にたいのですが、死に方がわからないので」

魔女「そう・・・一緒に来る?」

子供「・・・はい」


その時は何かの実験に使かおうと思っていた。


一緒に暮らし始めて数日が経った


子供「まだ、殺してくれないんですか?」

魔女「急ぐの?」

子供「いいえ、私に生きてる理由ってないんですよね」

魔女「そう?」

子供「あなたの生きている理由ってなんですか?」

魔女「・・・ないかな・・・ただ死ねないの・・・呪いで」

子供「そうですか・・・・一人で寂しくないですか?」


その子は涙を流していた。


魔女「・・・かもね」


私のために泣いてくれたこの子を笑わせてみたいと思った。

生きたいと言わせてみたくなった。


子供「名前はなんていうんですか?」

魔女「・・・ないかな、一人だといらないでしょう?」

子供「じゃぁ、つけましょう名前」

魔女「・・・二人でもいらなくない、会話する相手ほかにいないし」

子供「そうですか・・・」

魔女「まぁ、好きにしていいわ、あなた名前は?」

子供「名前ですか・・・」

魔女「あるんでしょう?」

子供「嫌いなんですよ自分の名前」

魔女「・・・そう、じゃぁ・・・ブラウにしましょう」

子供「え?」

魔女「瞳の色・・・不満?」

子供「いえ、そうしましょう、それならあなたはリラですね」

魔女「・・・そうね」


私はブラウを生かした。

いつの間にか彼が私の生きがいになっていた。


ブラウは私と生きてくれた。

彼は笑うようになった。


彼との生活は思ったよりもはやく終わりを迎えた。

彼の最後の言葉は「あなたともっと生きたかった」だった。


なぜだろう彼のために泣きたいのにうまく泣けない。

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