第147話ーー待望のあのスキルが出てきたようです
隠し部屋の向こう側は結局アレで終わりだった。じいちゃんは張り切って楽しみにしていただけにショックを隠しきれなく、163階層よりももっと下へと潜って他の隠し部屋を探す事を提案してきたけれども、結局180階層まで行っても何もなくて素直に帰る事となった。
あぁ迅雷メンバーだけにしておくのは不安という事で、モンスターハウスから転移陣に乗って163階層へと戻った後は、すぐに転移でハゲヤクザと鬼畜治療師は送って行ったんだけどね。
で、約1ヶ月半にも及ぶ101階層での修行はそれなりに成果があったようだ。再びの100階層ボス部屋にまた分身を送り込んだが、だいぶマシになっていたし。まぁマシなだけで、自力での突破はまだ難しそうだけどね。
そして今はテレビを見ている。
迅雷メンバーの演技力が凄い、本当に涙流しているし。聞けばほとんどのメンバーが元役者とかモデルらしい……納得だよ。ただそんなメンバーだから、これからメディアでは過去を洗われたりするために、突然深層まで行ける事を疑問視する声も出てくるだろうとの事で、当面は各地で顔を売りながらの探索という名の修行がメインとなるらしい。
東さんたちや戸隠・風魔の事件のせいで、日本の深層開拓予定が大きく狂ったと、忌々しそうに師匠たちが呟いていた。そのために迅雷メンバーへの修行はかなりハードなものが課せられるようだ……俺に敵意を持つ余裕がないほどにやってくれると助かるな〜なんて思っている。
「えっ?じいちゃんたち鎌倉に戻るの?」
「うむ、すぐに戻って来るがの。此度の鉄扇や鉄界を見て考える事があっての」
「俺たちも少し若い世代のヤツらを見直さないといかん」
確かに態度悪かったもんね……あんな考えのヤツが蔓延していたりしたら、流派の存続にも影響あるよね。
「でだ、お前たちは修行だと言いたいところだが、毎日同じ事の繰り返しでも飽きがくるだろう。社会勉強の1つとして、協会で依頼を受けてみたりしろ」
「依頼ですか?」
「あぁそうだ、いつもの北ダンジョンではなく東か南で受けるといい。依頼書をしっかりと読んで受けて納品するといった感じでな」
そう言われてみれば、俺はこれまでに依頼を受けた事なんてないな……教官が依頼者のアマとキムの護衛はあったけど、アレはカウント出来ないだろうし。香織さんに聞いてみたところ、俺と同じ答えだった。
「では明日から?」
「予定はまた後で知らせる。とりあえず明日は休みだ」
ここ最近はずっと師匠たちといつも一緒だったから、なんか緊張しそうだ。ただ香織さんと一緒に行けるのは嬉しいけれど。
翌日はダラダラとしていたら1日終わってしまった。今回の隠し部屋で出た宝石の原石は800個で、それぞれ100個づつが分け前となった。何故か俺だけは200個……召喚獣たちの分らしい。俺は相変わらず宝石に興味はないので、200個を5匹で分けるように言ったら、前回のようにやいやい言いながら楽しそうに分けて自分の魔法袋にしまい込んでいた。指輪とかペンダントトップにする気はないようなのだが、そんなにとっておいてどうするのか聞いたところ、時折眺めて楽しむらしい。巨大な武器防具などのドロップ品、鉱石などは必要ないので権利を放棄した。魔晶石などの売却益と権利を放棄した分をお金として渡してくれたんだけど、合計で約1億円だった。香織さんは少し少なくて7000万円。この差はやはり召喚獣たちの分らしい。
そして1週間ほどいつものように次元世界で修行した後、香織さんと召喚獣たちと一緒に名古屋南ダンジョンへと向かう事となった。
おっと、その前に久しぶりにスキルを確認しておこうかな。
◆
火遁(MAX)……火球(MAX)―火の玉を前方に10個同時に放出できる。
……火矢(MAX)―火の矢を前方に10個同時に放出出来る。
……炎雨(MAX)―前方に炎を雨のように降らせる。
……炎壁(MAX)―指定の場所に炎の壁を100分間作る。
……炎蛇(MAX)―炎で出来た蛇。対象を追って攻撃する。1,000m以内。10匹。
……炎爆(MAX)―炎の球を前方に放出し爆発させる。同時発射数10
……炎地(MAX)―指定の場所の地面を炎に変える。100m四方
……獄炎(MAX)―着弾した相手の魔力・生命力を糧とし、それらが尽きるまで消えない炎。最大1発の炎の玉を前方に打ち出す。1km以内
……炎纏(MAX)―己の身を炎へと変える。連続時間100秒
……炎獄―己の見える範囲の全てを炎だけで形成された地獄へと変える。解く時は、九字を切った後に「解」を唱える。
闇遁(MAX)……影潜り(MAX)―330分間影の中に入る事ができる。対象が動いた場合は自動的に動く。他の影と重なった場合、移動出来る。
……影操身の術(MAX)―入っている生物の影の中から、その者を操る事が出来る。連続使用時間150分
……影牢の術(MAX)―影内に居る対象を、影で出来た魔法の牢に60分間閉じ込める。
……影蛇の術(MAX)―自分の影から蛇を作り、対象を追って行き巻き付き影を発生させる。また身体を這い締め付ける。10匹。
……影沼の術(MAX)―自分の影と繋がっている影に対象がいる場合、影へと飲み込む事が可能。同時対象4つまで。(影内は空気がない為に生物は窒息する)排出時は任意のタイミングで行える。
……影狼の術(MAX)―自身への敵意ある不意打ちなどから守る狼を、自分の影内に潜ませる事が出来る。(物理攻撃のみ)10匹。
……影槍の術(Lv7)―影から槍を出す。己を中心とした直径700m以内の影から。
……闇玉の術(MAX)―前方に闇の玉を1つ放出する。触れた魔力を持つ生命は吸い込まれ消える。1000m以内。
……闇纏の術(MAX)―己の身を闇へと変える。連続時間100秒
……闇獄― 己の見える範囲の全てを闇だけで形成された地獄へと変える。解く時は、九字を切った後に「解」を唱える。
水遁(MAX)……水球(MAX)―前方に水球を10個放出出来る。
……水矢(MAX)―前方に水矢を10個放出出来る。
……霧雨(MAX)―指定した場所に霧を発現させ、視界を悪くする。100m四方
……氷壁(MAX)―指定の場所に氷の壁を100分間作る。
……水蛇(MAX)―近くの水源から水で出来た蛇が対象を追尾して攻撃する。同時放出数10
……氷蛇(MAX)―氷で出来た蛇、対象を追って攻撃する。また当たった箇所を凍らせる。同時放出数10
……氷爆(MAX)―氷でできた玉を前方に放出し爆発させる。同時発射数10
……水牢(MAX)―水の玉を1つ前方に放出する、触れた生命体は水の中に取り込まれる。連続時間60分
……津波(MAX)―前方に津波を起こし、全てを薙ぎ倒し飲み込む。
……氷獄― 己の見える範囲の全てを氷だけで形成された地獄へと変える。解く時は、九字を切った後に「解」を唱える。
風遁(MAX)……鎌鼬かまいたち(MAX)―前方に風の刃を飛ばす。同時発射数10
……旋風(MAX)―前方に旋風を放出する。同時発射数10
……雷雨(MAX)―前方に雷を雨のように降らせる。
……風壁(MAX)―指定の場所に風を壁を起こす。100分間
……雷蛇(MAX)―雷で出来た蛇、対象を追って攻撃する。当たった場所は痺れる。同時発射数10
……風爆(MAX)―前方に圧縮した空気を放出する。着弾後かまいたちを四方に発生させる。同時発射数10
……雷爆(MAX)―前方に雷の球を放出し、爆発させる。同時発射数10
……台風(MAX)―全てを巻き込む巨大な竜巻を起こす。1発
……雷纏(MAX)―己の身を雷へと変える。連続時間100秒
……雷獄― 己の見える範囲の全てを雷だけで形成された地獄へと変える。解く時は、九字を切った後に「解」を唱える。
土遁(MAX)……穴掘り(MAX)―任意の場所に穴を掘る。1000m以内。10m×10m×10m
……土槍(MAX)―土で出来た槍を前方に放出する。同時発射数10
……畳返し(MAX)―床に手をつけ唱える事により、その場の物が立ち上がり攻撃を妨げる。10m×10m
……土壁(MAX)―指定の場所に土壁を100分間たてる。
……木操(MAX)―範囲内の木を思うように操る。直径1000m以内
……土蛇(MAX)―土と木で出来た蛇を発射する。同時発射数10
……花粉爆弾(MAX)―種子を飛ばし、着弾と同時に様々な花粉症の症状を起こす耐性不可の花粉をばらまく。
……地割れ(MAX)―術者から前方に一直線に地面を裂く。長さ1000m・深さ100m
……地纏(MAX)―己の身を土へと変える。連続時間100秒
……木獄― 己の見える範囲の全てを木だけで形成された地獄へと変える。木々は意志を持って全てを地獄へと導くだろう。解く時は、九字を切った後に「解」を唱える。
時空遁(Lv9)……先読み(MAX)―対象の動作の1秒先の動きを読む事が出来る。
……気配察知(MAX)―1000m以内の魔力を放つ生物の動きを察知する。
……時空間庫(MAX)―異空間にあらゆる物を時を止めたままに保管する事が出来る。10m×10m×10m
……相位転身(MAX)―自身と分身の位置を入れ替わる事が出来る。対象分身を目視するか思い浮かべ、九字印の臨の手印を行う事により可能。
……転移(MAX)―目視出来る場所、または梵字のア〜オを印した目標を設置した場所に、魔力により転移する事が可能。
……結界(MAX)―任意の場所に、いかなる攻撃をも防ぐ結界をはる。強度はレベルの上昇と共に変わる。10m×10m
……空斬(MAX)―任意の場所に斬撃だけを転移させる。1000m以内
……次元世界(Lv6)―他の次元に世界を築く事が出来る。
……時戻し(Lv1)―手で触れた物体の時を100秒戻す事が出来る。
合技……己の術と術を掛け合わせて、新たな術を編み出すことが出来る。
口寄せ(MAX)……鼠(MAX)―鼠を10匹魔力によって召喚できる。鼠は魔力で出来ている為に死んでも再度の召喚が可能。念話により意思疎通が可能。攻撃は不可能。存在時間は10時間。
……鴉(MAX)―鴉を10羽魔力によって召喚できる。鴉は魔力によって出来ている為に死んでも再度の召喚が可能。念話により意思疎通が可能。攻撃可能。存在時間は10時間。
……虎(MAX)―虎を10頭魔力によって召喚できる。虎は魔力によって出来ている為に死んでも再度の召喚が可能。念話により意思疎通が可能。攻撃可能。存在時間は10時間。
……蟹(MAX)―蟹を10杯魔力によって召喚出来る。蟹は魔力によって出来ている為に死んでも再度の召喚が可能。存在時間は10時間。攻撃可能(口から泡を出し、相手の魔法攻撃及び物理攻撃力を減衰させる)
……大鷲(MAX)……大鷲を1羽魔力によって召喚出来る。大鷲は魔力によって出来ている為に死んでも再度の召喚が可能。存在時間は10時間。攻撃可能。羽ばたきによる風魔法を使用出来る。
……狐(MAX)……妖狐を魔力により召喚出来る。
……四神・朱雀―朱雀を魔力により召喚出来る。
……四神・白虎―白虎を魔力により召喚出来る。
……四神・玄武―玄武を魔力により召喚出来る。
……四神・青龍―青龍を魔力により召喚出来る。
分身(Lv383)……分身(Lv383)―魔力で出来た分身を383体作る事が可能。命令をこなす事が出来る。行動により見聞きした物や経験を共有出来る。話す事も可能。存在時間は383時間。
刀剣術(MAX)……刀剣を扱う事が出来る。背面に2本装備可能。「抜刀」「納刀」の発動句により手に刀を装備出来る。刀剣での攻撃の際威力があがる。
二刀流術(MAX)……二刀流での行動が出来る。
手裏剣術(MAX)……手裏剣を投げる事が出来る。
格闘術(MAX)……格闘による攻撃の際、攻撃力が上がる。
飛斬術(MAX)……斬撃による衝撃を飛ばす事が出来る。
跳躍(MAX)……身体能力+50mの高さまで跳躍距離が伸びる。
空歩(MAX)……跳躍時に空中で10歩歩ける。
浮遊術(MAX)……30分間宙に浮く事が可能。
壁面歩行(MAX)……180度の壁を床と同じように歩ける。
隠形……常時気配を断つ事が出来る。
変化の術……対象者の1部に触れながら唱える事で、対象者の姿形を模す。
透明化(Lv1)……九字印の陣の手印をしている間は姿を消せる。己に触れている者も姿を消せる。動く事は出来ない。10分間
水面歩行(MAX)……100分間水面を走る事が出来る。
悪食……如何なるものでも食し消化する事が出来る。また物体の魔力を己の物に出来る。
毒耐性(MAX)……毒に耐性がある。
麻痺耐性(MAX)……麻痺に耐性がある。
石化耐性(MAX)……石化に耐性がある。
睡眠耐性(MAX)……睡眠魔法に耐性がある。
魅了耐性(MAX)……魅了魔法に耐性がある。
火炎耐性(MAX)……火炎属性による攻撃を80%防ぐ
水氷耐性(MAX)……水氷属性による攻撃を80%防ぐ
闇耐性(MAX)……闇属性による攻撃を80%防ぐ
木土耐性(MAX)……木土属性による攻撃を80%防ぐ
風雷耐性(MAX)……風雷属性による攻撃を80%防ぐ
九字印術(MAX)……九字印をきる事で、集中力を高める。
……九字印をきる事で、自己治癒力を高め、傷を治す事が出来る。
……九字印をきる事で、体内魔力を回復する。
……九字印をきる事で、あらゆる状態異常を解く事が出来る。また他人の目を見て目の前で行った場合、その者の状態異常をも解くことが出来る。
……九字印をきる事で、体の疲れを軽減する。
鑑定阻害(MAX)……鑑定スキル・魔法のレベル10以下を阻害する。
◆
うーん、色々変な事になっている。
次元世界はLv6になったけど、現在の世界の中の屋敷は既に部屋が50近くあるばかりか各部屋に風呂トイレが付いているし、キッチンは2つ、だだっ広いリビングや遊技場に露天風呂まであるんだけど……これMAXになったらどんな屋敷になるんだろうか。
で、Lv6になった事から新たなスキルが出てきたんだけど、時戻しとは何だろうか?物に触れてればいいらしいけど、使い所がわからない……うーん、他人の怪我を元に戻す事が出来るのかな?
特記すべきスキルは透明化の術だよね!
待望の術ですよ!!
これは色々男の子の夢が叶いそうな術だ。ただ師匠たちの前でやってみたところ、何故かバレた。何となくいる場所がわかるらしい……近衛の人たち相手には通用したから、あの人たちが例外なんだろう。あと召喚獣たちにもバレた。こちらは同じスキル同士って事が理由らしい。モンスター相手にどこまで通用するかは試してみないとわからない。動く事は出来ないけど、話す事は可能みたいだ。だからもしお風呂場とかを覗くとしたら、先回りしていないと無理だって事だね。それでももし術の継続時間以上に長風呂とかされたら一貫の終わりだ……使いどころが難しいね。
あと問題のスキルが……
悪食ってアレのせいだよね?
どう考えてもアレの影響だとしか思えないんだけど……スキルとして発生してしまう程のものだったって事だよね。これは香織さんには内緒にしておこう……うん。
最近はずっと魔力操作を修行していたわけだけど、そのお陰で隠形なるスキルが発生したんだろうと思う。これはオンオフ可能みたいだ。ただこちらもやはり師匠たちにはあまり通用していなかった上に、己の力で魔力を抑えた方が効果的らしい……スキルの意味って何か考えちゃうよね。
で、他に魔力操作関連……例えば横川砲とかは出ていないし、魔力を練る事により物体や身体を覆ったりする事も何も出ていない。
まぁスキルに頼りきらずやれって事だろう……頑張るしかないね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます