　昨日の配達員さんの行動には凄く驚いた。

　まさか、うなじがログインボーナスなんて。

　言っていた通りに舐めた方が良かったのか。

　そんな事を考えながら、布団でくねくね体をよじらせていたら、たちまちに朝はやって来た。

　そして配達員さんもやって来た。

　インターフォンが鳴ったので出る。

「おはようございます。今日のログインボーナスはこれです」

　まず、配達員さんの格好に驚いた。

　いつもの配達服ではなく、この前朝釣りした時の格好だった。

　スーツに釣り用ジャケットを羽織り、帽子を被っている。

　そして持っているバケツを差し出してきた。

「これはアイナメですか」

「そうです。刺身で食べると当たる可能性があるので、煮たりみりんにつけたりして食べてください」

　一目見て分かるが、このアイナメは配達員さんが釣ったのだろう。

「一人では食べきれないので、良かったら配達員さんも如何ですか？」

「はい！　是非」

　その日の晩、から揚げ、煮付け、素焼き、味噌汁と多様に調理したアイナメを、配達員さんと頬張った。

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