ログインボーナス5日目 5000円とアイモ

 5日目、今日は朝から雨が降っている。

 どんよりとしていて陰気臭い。

 テレビを点けると天気予報士が午後からと言っていた。

 天気予報が終った後、都内のニュースを眺めているとインターフォンが鳴った。


「おはようございます。今日のログインボーナスは2つありまして」

「2つ?」

「ええ。5日目、10日目、30日目、50日目はログインボーナス2倍デーでして」


 ソーシャルゲームかよ。


「50日以降は50日間隔でボーナスが2倍になります」


 いつから俺はソーシャルゲームの世界に来てしまったのだろうか。


「365日目はルーレットがありまして…………」

「……覚えておきます」


「それで一つ目がこれになります」


 昨日と同じ茶封筒を手渡される。中には樋口さんが1人おられた。


「2つ目はアイモです」


 歌かな。という事はCDとか。

 中で猫がスヤスヤと寝息を立てて寝ていそうな大きさの段ボール箱を渡された。

 開けてみるとカメラのようなものが。


「およそ100年前に作られたカメラだそうです。良かったですね」


 良くはないけれど、捨てるなよと釘を刺された気がする。

 と、カメラを置いておいて5000円か。


「夜、この5000円で焼き肉でも行きませんか?」



 18時過ぎ、駅で合流して焼き肉を食べに行った。

 配達員さんの私服姿は控えめだったが可愛らしかった。待ち合わせしている時どう話しかけて良いのか分からなかったくらいだ。


 ……カメラどうしよう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る