再来のコスモリフォーマー
霧空 春馬
プロローグ
今からおよそ二千年程前、広い宇宙のとある場所でハデスという名の神と一人の男が対峙していた。お互い体はボロボロでまだ死んでいないのが不思議なくらいだ。しかし男の眼光は鋭く決して神から離れない。神もまた男から目を離さない。両者睨み合あっているとハデスが先に動いた。ハデスは右腕を大きく振るった。その動きに合わせハデスの背後に膨れ上がった闇の瘴気が男に襲い掛かる。男は左手を前に突き出し何やら呪文を唱えた。
「■■■…■……■」
神々しい輝きを放つ魔法陣が展開。男を飲み込まんとする瘴気を塞き止めた。瘴気が途切れると男は左手を動かし魔法陣をハデスに向け放った。高速で空間を滑っていきながら魔法陣は徐々に鋭い槍へと変貌した。ハデスの心臓に一直線に飛んでいく。光の槍がハデスに突き刺さった。
『ぅがぁぁぁあああああああ————ッ!?!?』
更に男はいつの間に展開したのか魔法陣を左手で掲げた。
「『Α級天変地異』———————ッ!」
星一つ滅ぼしてしまうような壊滅的な量の極太の雷閃がハデスの周りを荒れ狂い身体中を走る。。胸に刺さった光の槍を通して体内にも破壊的な電流が流れる。目も向けられない酷いその状況を見据え男は静かに言った。
「開け、『冥門』」
声に合わせ重そうな漆黒の門が現れゆっくりと開く。完全に開くと風が起こり、ハデスの途轍もない量の瘴気がどんどん吸い込まれていく。やがてハデスも男の渾身の一撃を食らったので抵抗ができず吸い込まれていってしまった。そして門はゆっくりと閉じハデスごと冥界へと消えた。
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