異世界でアイドルを始めたら、相方が〇〇〇でした。
雨宮翔
第1話 転機 -1
17歳の夏。
俺は死んだ。
橋の上で自転車に轢かれそうになった老人を庇い、その勢いでドブ川に落ち、溺れ死んだのだ。
それを哀れに思った金髪巨乳の女神様が俺をイケメンにして異世界転生させてくれた。
そして、俺は異世界で今最も輝くアイドルとして活動している。
俺が街を一歩でも歩けば、若い女の子(若くない女の子もいるが)の黄色い歓喜の声が聞こえてくる。
俺が拙い歌やダンスを披露しただけで、女の子たちは歓声を上げる。
実に快感だ。
握手を求めてくる可愛い子。
サインを求めてくる可愛い子。
その全ての女の子が愛おしく思える。
日本で生きていた頃は
「リアルの女子なんて、興味ないね!」
と粋がっていたこの俺が今は
「リアルの女子サイコー!」
と舞い上がっている。
ファンの子達ももちろん可愛が、誰より可愛のが、俺の所属しているユニット「ツヴァイ」の相方、美少女ユリアである。
彼女は桃色の長く美しい髪を翻し、小悪魔サキュパスをイメージした黒いワンピースを身に纏って俺の隣で可憐に歌い踊っている。
その姿に街の男達はすっかり虜になってしまっていた。
彼女が
「君のハートをゲヴェール!」
と歌い指で銃の形を作って見せると、ファンの男達も
「ゲヴェール」
とコールして指で銃の形を作って見せる。
俺たちは今やこの世界で唯一無二のトップアイドルだった。
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