第13話 学園の周辺
「時間はあるとはいえ、流石に王都全部まわることはできないから、学園の周辺施設だけ紹介するわね。後で王都の全体がこまかくのってる地図を渡すわ」
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
「まずは武器屋よ。色々な武器が売ってるわ」
なるほど……ここで武器を調達できるのか。
自分にあった武器が何なのか。
それを知ってからここに来たほうが良さそうだ。
「次は雑貨屋ね。足りないものとかができたら行くといいわ」
雑貨屋か……
ここは早めに行きたいな。
どんなものが売っているのか確かめる必要がある。
「それからこっち側が飲食店が並んでいて、反対方向に商店街があるわ」
これらは時間をかけて調査していくしかないな……
どんな店があり、どの店がよいのか。
それを調べていかないと。
……こういう時にスマホがあればな……
インターネットがないとこうもきつくなるとは。
俺はあまりネットにのめり込んでないから良かったものの、ネット中毒者がこんな異世界に来たらどうなるのだろう……
……いや、深く考えるのはやめておこう。
それよりまずは、王都のことだ。
「学園周辺はこんなものかしら……後は地図を渡すわ。はいこれ」
「ありがとうございます」
渡された地図には、どこにどんな店があるのか。
他にも住人の評価や、学園からかかる時間などが事細かに書かれている。
ここまで詳しい地図が手に入るとは驚きだ。
本当にアテナさんには感謝してもしきれない。
「この地図があれば王都で迷うことはないと思うわ」
「あの、本当に色々とありがとうございます。助かります」
「そんなの全然気にしなくていいわよ。ただ、私はミツルを昔の自分と重ね合わせてしまっただけなの」
「それでもです。助けていただいたのは変わることのない事実ですし」
「そう……それなら良かったわ。ミツルを助けることができて」
「っ!」
「?どうかしたの?」
「い、いえ……何も……」
「そ、そう……?ならそろそろ学園に向かいましょうか」
「は、はい……」
アテナさんが学園に向かってあるき出したので俺も後を追う。
……めっちゃ綺麗だったなぁ……あの笑顔……
本当に美しかった……
この世のものとは思えないくらい……
「?何してるの?ミツル?放って行くわよ?」
「え?あ!す、すいません!すぐ行きます!」
危ない危ない……さっきの笑顔の余韻に浸ってる場合じゃない。
ただでさえアテナさんは歩くのが早いのだからきちんと付いていかないと!
……でも、本当に……本当に綺麗だったなぁ……
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