中途半端な時期に転校してきた、謎多き転校生。
そんな彼女についての話で、教室はざわついていた。
自己紹介も終わり、席に着こうとする彼女だったが、「黒川」という名前に反応を示した。
一体彼女と彼の間に、どんな関係があるのだろうか。
そしてそれは、この世界にどのように深く関わっているのだろうか。
多人称視点で展開されているので、各視点に張り巡らされた伏線が、相互作用していくことに期待できる。
世界観が非常に壮大で、それを会話文で巧みに表現していている。
題名の要素がどのような形で物語に組み込まれていくのか、不可思議な世界がどのように解明されていくのか、そして精霊戦闘の描写が見ものである。
また、彼ら四人の楽しんでいる様子にも注目したい。
気になった方は、読んでみては如何だろうか。
1万字企画から参りました。なたこと申します。以後お見知りおきを。10話時点でのレビューです。本作は、外国人少女ソフィア・ヴェジネが転校してくることから始まる。荒舘彫耶, 黒川雫,長合ケインの3名はとある日の屋上、聞きなれね単語を話していた。それを彼女は目撃する“グレモール”“シャム”“神機”etc.読者の分身とも言える彼女の視点で語られる物語は、説明をされることなく、次々と謎が謎を呼ぶ。そして、その謎は仲間にも襲い掛かる。黒川雫は後方から背中を刺されるという事件に巻き込まれたのだ。解決に向け、仲間たちは“神機”を活用するのだった。本作は、仲間との友情が描かれているほか、ミステリー的要素も含まれている。何が起きているのかが転校生の視点を借りて切り取られるという斬新な方法で、読者は物語を理解する。異能の力や熱い友情ものが好きな方は、ぜひご一読ください。