箱根旅行!

 さて、ヘビの国が攻めてきて慌ただしくなってきたダンジョン、その時真心達はというと。


「えっと、この後、東海道本線に乗って小田原までですっけ?」

「そうですね、そこからは箱根登山線で箱根湯本です」

「女神様のくれた旅館の宿泊施設ってどこにあるの?」

「丁度、その箱根湯本だよー」


 絶賛、箱根旅行の真っ最中で会った、現在は新横浜駅におり、これから乗る新幹線などの確認をしていた。


「あ、そろそろお昼だし、食べてからいこうよ、何食べる? ラーメン?」

「えっと、おそばとかどうかな」

「そうですね、うなぎなんてどうでしょうか」


 各々、新幹線が来る前に新横浜でお昼を食べることに、ちなみにお金は女神がまたしても金一封を用意してくれた、とことん真心に甘い女神様である。

 そうして、お昼は三人の相談により間を取ってシュウマイ弁当となった。

どう間を取ればそれになるのだ真心達よ。そして話題は箱根の名物に移る。


「箱根って温泉以外に何があるかな空ちゃん」

「えっと、何があります、菖蒲先輩?」

「食べ物なら温泉饅頭、黒たまご、箱根ラスク、他にも色々あるわね、美術品としては寄木細工なんて有名じゃないかしら、色々見て回りましょう」

「「はーい」」

 

 と、旅行の旅路は穏やかにのんびりと過ぎ去っていくのだった。

そしてついに1時間後。


「ついたぞ、箱根湯本駅ー、さて、どこにいこっか」

「決めてなかったの……その、菖蒲先輩」

「はいはいそうですねぇ……あ、美術館ありますよ、美術館」


 真心が意気揚々と駅のホームを飛び出してから行き先を何処にするかを二人に尋ねる、計画性の無さに空が嘆息しながら菖蒲を見れば、既に菖蒲は旅行雑誌を開き何があるかを確認し、目ざとく美術館がある事を見つける。

箱根には割と美術館が点在している、箱根駅伝のミュージアムとかだったりも。

菖蒲は興奮しながら美術館に行きましょうと二人に詰め寄り、その圧に負け今日この日は菖蒲に付き合い、タクシーを使い美術館巡りをする事になったのだった。


 やがて、日が暮れていきおおむねどこの美術館も閉館し始めた頃に今日泊まる宿へ

タクシーを使い向かってみれば。


「で、でっか」

「ここ、高校生三人で泊まるホテルなの?」

「ですね、とりあえず入ってみましょう、宿泊券預からせて頂いても?」


 そのホテルは箱根湯本駅の温泉街の一画にある立派な旅館であった。

高校生3人で入る事が若干躊躇ってしまいそうなくらいな構えをしていた。

本当にここで宿泊券を使い泊まれるのか疑問を覚えながら三人が入っていき受付ロビーへと向かう。


「すみません、安達真心で予約してたものですが」

「はい、安達真心様ですね少々お待ちください」


 ホテルの人に菖蒲が話しかければ待つように言われる、その数分後、一つのカギを渡され部屋の場所を教えてくれた、そして宿泊券を見せるように言われるので見せると確認が取れたとホテルの人は心行くまでお楽しみくださいと真心達を送り出した。


「本当に泊まれちゃったね」

「そうじゃなかったら、私達泊まる所無いからね」

「そうですね、さて、どんなお部屋でしょうか?」


 三人でホテルの一室の前まで歩き、早速開く、そこには。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る