第三回、ダンジョン会議
「第三回ダンジョン会議、初めて行こー、おー!」
「おー、なのです」
「おー……って言いたいのですけど、あそこで寝ている男の方は?」
「見慣れない人なのニャ、真心様のお知り合いかニャ?」
「真心ちゃんのお父さんだよね、お久しぶりです」
「うん久しぶり、ごめんちょっと疲れてて、寝かせて」
「お父さん、今日まで仕事で徹夜続きだったからね、休ませてあげよう」
7月最初の週末の土曜日、再び3人はダンジョンに集まり会議を始める。
今日の会議は真心とエルザ、空、菖蒲とシャルルそして座布団に突っ伏していた真路であった勿論シスタもいるがちゃぶ台から少し離れた所で正座をして待機状態だ。
「それじゃま、定例報告、エルザから順番で」
「現状維持なのですよー、何も変わってないのです」
「虎徹さんは今何か作ってるみたいで忙しかったから代理で私が報告するけど、ゴブリンさん達も順調だよ現在は2万を超えて増えてる感じ」
「吾輩の畑もそれに伴って広くなってるのニャ、100㎢はいったのニャ」
次々にそれぞれが管理する領地について述べていけば、真心はうんうんと頷きながら、新しい場所について皆で考えようとシスタに地図を用意してもらいちゃぶ台にそれを広げる。
「とうとう4つ目のエリアにはいるんだね」
「中心にあたりますね、ここを超えれば後半といったところですね」
「へぇ、これがこの島の地図か、結構広いんだねぇ」
「お父さん寝てても平気だよ?」
「大丈夫あまり寝すぎてもよくないから、で、今後の方針とかは何か決まってる?」
「ざっくりだけど、まずこの島の陸部分を完全にダンジョンにしたいかな」
真心の打ち立てたこの島の陸部分を完全にダンジョンにする、その理由は明白だ。
ダンジョンバトルにおける防衛線の攻め手側はダンジョンの領域の外でダンジョンに近い所に飛ばされる、今現在はこの島の真ん中よりシャルルの畑寄りのあたりに飛ばされるだろう。だが、この島全域がダンジョンになれば、飛ばされたら海にドボンなんてスタートが起きうる、真心の狙いはそれであった。
「とりあえず、能力をチェックして皆で考えよ、ブック」
真心がブックを開き、それを全員で覗き見る、これが今の真心の力だ。
【名前】
【ダンジョンランキング】ランキング圏外
【魔力】21900/22400
【属性】
【木】レベル1 次のレベルまでの必要魔力200
【火】レベル0 次のレベルまでの必要魔力100
【土】レベル0 次のレベルまでの必要魔力100
【水】レベル3 次のレベルまでの必要魔力400
【金】レベル0 次のレベルまでの必要魔力100
これを見て、全員首を傾げどうしたものかと考え込む、その中で真っ先に声を出したのは真路であった。
「……真心さん、こういうマモノは行ける? 後は今後もダンジョンバトルをするなら強いマモノがいるよね、これとこれなんかもいけるかな?」
「一つ目と三つ目は出来ると思う、二つ目はそれ大丈夫なのかな、これ」
「真心様、マモノは想像の力でございます、貴方が想う事が何より大事です」
「そっか、うん……出来る、全部出来るよ、やってみる!」
「いい返事だ、それじゃ真心さん、早速描いてくれるかい?」
「あの、真心さんのお父さんはどんなマモノをお作りになろうと?」
「それは出来てからのお楽しみ」
真心は真路に言われずともブックに絵を描き始める。菖蒲が何が出来るかを尋ねるが真路はただ不敵に微笑むだけだった、果たして真路が考えたマモノとは
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます