作れ、一夜城! 前編
「……僕は怒ってるゴブ」
「どうしたのゴブリンさん?」
「あの男、僕を見て雑魚っていったゴブ、見返してやりたいゴブ」
「うんうん、私も見返してやりたい、だから作るよ一夜城」
「「「一夜城?(ゴブ)(でございますか)」」」
真心と空、そしてゴブリン達はゴブリンの集落へとシスタの力で飛ばされる。
そしてそれと同時にゴブリンは自分が雑魚と言われたのに憤慨している事を話せば。
真心は一夜城を作ると三人に聞かせるのだった。
さて、一夜城、日本人なら大河ドラマなどで一度は耳にしたことがないだろうか?
有名なのだと墨俣城と石垣山城だろうか、どっちも同人物、豊臣秀吉が建てた物だ。
なお実際に一夜で建てたわけではないし、最近の研究では墨俣城は築城されていないなんて話まであるくらいだ。まぁここでは創作に出る一夜城の方を想定して欲しい。
更に言えば真心もさすがに一夜で作れるとは思っていないが語呂がいいので使わせてもらった。まあ、つまるところ今から1週間で防衛拠点を作ろうという計画だ。
「真心ちゃん、そうは言うけど、お城の知識なんてあるの?」
「模型はいくらか作った事あるから後は感覚?」
「それでもやるしかないゴブ、僕達は何をすればいいゴブ!」
「……シスタ、地図を出して」
「こちらにございます」
真心はお城の模型を作ったりした事がある、その知識と後は感覚で作るしかない。
そんな事を考えながらシスタが懐から出した、地図を開き見やる。
「この位置かな、ここら辺の地形は?」
「その辺りもここと同じような平原が広がるばかりでございます」
「そっか、よし、計画の為の指示を出すよ、ゴブリン!」
「戦える子を沢山召喚して。後は武器の作成と木材の伐採と加工これも出来るだけ」
「分かったゴブ、今すぐ行動するゴブ!」
「真心ちゃん私は何をすればいいかな?」
「お父さんに上手い事言ってお昼の買い出しをお願い」
「えぇ……でも、うん、わかったよ」
「シスタは空ちゃんを外に連れてった後すぐ戻るから、その時すぐに飛べるように一時待機で」
「了解しました」
真心の計画を聞けばゴブリンはすぐに駆け出し、他のゴブリン達に伝え。
ゴブリン達は忙しなく動き始め、空は一度、真心によって異世界から元の世界に戻らされる、それが終わると真心はすぐに異世界に戻りシスタと共に山の場所まで飛ぶ。
「さてと、ここら辺に縄張りをして、堀を作って、土塁を作って…………」
「しかしながら真心様、建築にゴブリンを用いないようですが、大丈夫なので」
「ふふん、シスタ、私が考え無しにここに作ろうだなんて言うとでも?」
「何かお考えが?」
「私達には頼もしい土木作業員がいるじゃない、召喚!」
真心はブックを開きマモノを召喚する、それは一番最初の部屋を作った。
ウッドゴーレムであった。
「一夜城、作ってやるんだからっ!」
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