知性段階と初めてのマモノ
「次は知性段階のお話をさせていただきます」
「ええ、お願いね、シスタ」
シスタの授業はまだ続く次は知性段階についてだ。
こちらは4段階が存在しておりそれぞれ0,1,2,3である。
【0段階】
知性を持っていない、ダンジョンマスターが命令して初めて動く。
【1段階】
しっかりとした知性は持っておらず、コミュニケーション能力は皆無。
同種族同士で群れる事はあっても社会の形成までは至らない。
【2段階】
しっかりとした知性を持ち始める、同種族でコミュニケーションを取る、多少なら別種族ともコミュニケーションを取る。
独自の文化こそ無いが、同種族同士で社会を形成する。
【3段階】
明確な知性と自我を持ち始め別種族とコミュニケーションを取ったりもする。
独自の文化を持つ社会を形成するようになる。
「大体わかったわ、ありがとねシスタ」
「当然の事をしたまでです、作るマモノには思いつきましたか?」
「まぁ、大体ね、マモノを出す方法は?」
「ブックの空のページにマモノの特徴を箇条書きで、出来うるのでしたら絵があると好ましいです、そして書いた頁を開き召喚と言えば出せます」
「おっけい、絵は得意だからね、ふんふ~ん…………まぁ、こんなもんかな」
「どんなマモノか楽しみでございます」
「マモノというより私の中だと道具って感じ? 召喚……お、出来た」
真心が召喚したものはずんぐりとした木の人形であった、名前はウッドゴーレム。
ゴーレムと言えば土人形や泥人形というのが通例だが、真心はそれを木で作ってみたのだ、マモノレベル0、知能段階0なので魔力の消費は0だったりもする。
ウッドゴーレムに書き込んだ能力は下記の通りだ。
・命令に忠実
・土木作業が得意
これだけ。
「まずはこの子達に部屋を作って貰いましょ」
「部屋で御座いますか?」
「うん、このダンジョンを掘っていくよりも、地上に領域を増やしていくからこっちは私のプライベートルームにしちゃう、後こっちに来る時の部屋にね」
「地上にで御座いますか、理由をお聞かせいただいても?」
「私暗所恐怖症なんだもん」
真心は幼少期に暗闇で恐怖体験をしたことが今もずっと尾を引いており。
なんだったら、暗い所に数分もいれば失禁するレベルで暗いのがダメである。
「御理由の程大変分かりやすく思います」
「あー、シスタちょっと笑ったでしょ」
「いいえ、笑っていません」
「嘘だっ!」
「それよりも、ウッドゴーレムが指示を待ってますよ、それとお夕食のお時間が迫っております、この世界と向こうの世界の時間は同じように進んでおりますので」
「え、そうなの!? 早く言ってよ、あー、一体じゃ駄目だね、召喚、召喚」
「これでよしと、帰る方法は?」
「お手元に本を持ったままリターンと言えば帰れますよ」
「了解! それじゃね、リターン!」
シスタと話をしていれば夕食の時間と思われる時間が差し迫っていた。
真心は慌ててもう数体ほどウッドゴーレムを呼ぶ、そしてウッドゴーレム達に指示を出してから、夕食の為に一度向こうの世界に帰ることにしたのだった。
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