2-2 悩みの種
恐怖に怯えた日の次の日になりもう気持ちもリフレッシュして出発する前の最終チェックをしていた。
昨日は私が泣き止んで顔を洗い終わった頃に2人とも装備を取りに来た。
その時に名前を聞くと大盾の人がショーン・クリストという名前で片手剣の人がリクス・テイナーというのが分かった。
ふたりに装備を渡して執事たちにサイズを調節させてそれが終わるとほかの用意をしに行った。
そして今、王城の前で馬車のあるところに集まっている。
馬車は私が運転して出発させようとすると、お母様が私に謎の巻物?を渡してくれた。
お母様がいうにこれを見せれば勇者の証明になるという。
ありがたく受け取って出発する。
魔王のいる魔界というところは小島にあってそこに行くためにはこれから大森林を通らなくてはいけない。
そこにはエルフと獣人がすんでいて、たまに襲ってくるらしい。
だからすぐに抜けて大砂漠に進もうと思う。
馬車を走らせてさ10分程で大森林に入った。
(魔法で匂いと音とか消せるっけ?)
私は獣人対策に認識魔法で匂いと音を認識出来なくして突き進んだ。
地図を見るとちょうど半分位に行ったので今日はここで夜を明かすことにする。
(野宿は初めてだな。虫に刺されないようにしないと、それに男3人もいるから大丈夫かな?)
そんなことを考えながら寝る用意を進めて行った。
夜になり、当然のように眠っていた私だが、嫌な予感がして起きた。
周りを風を動かして確認すると私がひとりで寝ているテントと残りの三人が寝ているテントを囲むように10人の人たちが囲んでいた。
(夜襲なのかな?どうしよう、対処の仕方がわからない。とりあえず足の拘束?)
そう考えながら土魔法を使って足を拘束する。
思ってたより簡単に出来たので少し驚いたが気にせずローブを着て外に出る。
「なんの御用でしょうか?」
少し声を低めにして問いかける。そして火魔法を使い明かりをともすとそこにはたくさんのケモ耳の人たちがいた。
「あなた方は獣人族でしたか、あなた方の縄張りに入ったことは深く謝罪します。あと2日程で出ていくのでそれまでどうか手をだ出さないでくれませんか?」
そう言いながら拘束を外す。獣人族のひとりが私に向かって歩いてきた。
「手を出すつもりはなかったんですにゃ。村長に言われてこの森に入ったものを確認しにいけと言われたので見にきただけですにゃ」
「そうでしたか、それにしては夜に気配を消して足音を立てずに近づいていたようですが」
「う、そ、それは、、、起こさないようにしようという心がけだにゃ!」
「まあ、そういうことにしておきましょう」
「ふぅ」
何かひとりで安心している。周りの人もみんな無言で首を立てに動かしている。
「では、私たちに危害を加える気は無いのですね?獣人族とエルフの戦争とかは嫌ですよ?」
「え!なんでその事を知っているにゃ!」
「戦争あったのですか、、
私はもう寝ます。頑張ってください」
「あ、ちょ、手伝ってくれないんですかにゃー?」
「私はこの方々と共にこれから魔王を倒しに行くのですよ。優先順位はそちらが先です」
そう言い残しテントに戻った。
「はあ、巻き込まれたくないな」
そして、ひとり願いとも言える呟きをして寝ることにした。
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