崖から落ちるまで
第17話 崖から下を見る
そもそもあの人とマッチングアプリで連絡先を交換したのは、「イエスタデイ」という映画を観たいが為でした。
まだ観に行っていません。学祭に行って、映画を観ようか、と提案してくれました。
あの人と森林公園のイルミネーションを見に行く約束もしました。
あの人と電話をすることも、あの人と会って隣を歩くことも、日を重ねるごとに心臓が痛いです。
あの人のことを考えていると、目頭が熱くなります。
あの人が、もし、まだ、マッチングアプリを消していないなら。
あの人が私以外の人を抱いているなら。
あの人のことをたくさん考えます。
私はきっとあの人という崖に落ちています。
もう、溺れて踠いてるみたいに、胸が苦しいのです。
あの人のことが好きだと気付いた時にはもう引き返せないくらい、あの人に落ちていました。
2回会っただけなのに。
あの人と何がしたいかばかり考えています。
今私はあの人に夢中です。
これは恋ですか?
恋に恋をしているだけですか?
ただ、性欲を満たしたいが為でしょうか?
これは、愛にはならないのでしょうか。
いつか誰かが言っていました。
恋は下心で、愛は真心と。
私の恋愛ごっこは、恋なのでしょうか。
あの人のことをこれだけ考えている私は、一体何なのでしょうか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます