溺死してしまいたかった

加々美

第1話 はじめに

何度も彼との思い出を、何らかの形で認めようと思っていました。


彼との思い出は、フィルターがたくさんかかっています。

もう2年も3年も前のことなので、記憶が定かかも怪しいです。



何もかもが初めてというわけでは有りませんでした。

私の心は当時から汚く、嘘をつくのが得意です。


彼にもたくさん嘘をつきました。


私が彼とした初めてのことは水族館デートに行くこと、横浜でデートすること、お泊まりをすることくらいだと思います。


全部彼が初めてが良かったと思います。

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