第7話
人間がみんなでご飯を食べなくなってからしばらくたった頃、おっきい男の人が朝からなんだかたくさん荷物をまとめて出掛けて行ったの。わたしがお昼を食べている位に帰ってきて、今度は白と黒毛のわたしの子供だけを家連れて出掛けて行ったの。それがわたしが見た子供とおっきい男の人の最後の姿になっちゃったの。
家にはもう私と子供たちの父親の黒いくるくるした毛の男の子、おっきい女の人と、今は1番大きくなった男の子。2人と2匹になっちゃったんだけど、女の人と男の子は前よりも楽しそうに話をしている事が増えた気がするの。わたしが1番好きなおっきな女の人が元気になってくれたみたいでよかったぁ。
私も黒いくるくるの毛の男の子もだいぶ歳をとったせいか、動きもゆっくりになったし高い所にジャンプしようとするとたまに失敗しちゃうの。でもまだまだ散歩は好きだし、近所のお友達にも会いに行きたいの。
暑い時にはおうちの冷たい所を探して横になって、寒い時にはおっきい女の人の布団に潜り込んでぽかぽかしてるの。くるくる毛の男の子は今はそんなに嫌いじゃないけど、近くにいるとちょっかいばっかり出してくるから面倒臭いの。
家の中はずいぶんと寂しくなったけど、わたしはあまり変わらずのんびりと生活しているの。
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