ベルモットと不老
名探偵コナンの中で昔から言われ続けていて未だに明かされていない謎の一つにベルモット(シャロン)の不老が挙げられる。今回はこの謎を考えてみようと思う。
ベルモットとは黒ずくめの組織の幹部クラスの人物で周りからは一目置かれているが、カルバドスの自殺の件でカルバドスを慕っていたキャンティとコルンから毛嫌いされている。
ベルモットについてジョディの発言より二十年前と見た目が変わっておらず、有希子の発言より老けメイクをして年齢を詐称しているということが分かっている。しかも母・シャロン、娘・クリスは同一人物でわざわざ一人二役で演じていたという。ここまでするのにはやはり意味があるのではないだろうか。
今回、二つの可能性を考えた。二つに共通するキーワードは“APTX4869”である。これはそれぞれ黒ずくめの目的にも関わってくると睨んでいる。
まず一つ目はベルモットが誤ってAPTX4869を飲んでしまったという可能性、試作段階で飲んでしまい不老の効果を得てしまったためそれを隠す目的で老けているように見せている。これだと母・娘を演じる理由は特にないのではないかと思う。またこの場合のAPTX4869は本来の目的とは違ったものになってしまっているのではないかと考えられる。本来のAPTX4869の目的は毒薬か幼児化のどちらかだろう。
次に二つ目はベルモットが被験者として試作品を、もしくは完成品を自ら飲んだ可能性、ここでのAPTX4869の位置付けは毒薬でも幼児化でもなく不老不死だろう。これをベルモットが服用していることを考えると不老不死にしておきたいほど重要な人物なのだろう。これだと老けメイクを施して世間を欺き、裏で秘密裏に工作活動がしやすくなるのではないだろうか。そう考えるとこの可能性への信頼度が高まる。
APTX4869がベルモットの不老に関係していない可能性ももちろんあるが、そのときにどうしてそうなったのかと考えると非論理的になりすぎるので多分ないのだろうと思う。
またメアリーにAPTX4869を飲ませたあとに川に飛び込んだときにハッと焦ったような顔をしていたのでAPTX4869に一定の知識を持ち合わせていることは確実だろう。これも考慮するとやはり摂取していると考える他ない。
さらには安室透が言いかけて止めた「ボスの〇〇」というワード(〇〇は明かされていない)がベルモットがなぜ不老の状態にいなくてはならないのか、組織の思惑みたいなものが分かるキーなのかもしれない。ジンはベルモットをボスのお気に入りとのみ表現しているので一体どういう関係性を持っているのだろうか。
そこに“妻”とか“母親”とか“娘”とか言われたとしても今の段階では長生きしていることへのメリットは感じないが、ボス自身も同じような状態ならば組織も含めて世の中を牛耳るために必要な要員なのかもしれない。
組織の構成員の中では早い段階から正体が明かされていて多くが語られていそうだが、まだ分からないことだらけで(本人の秘密主義が糸を引いているかもしれない)今後どう明かされていくのか気になるところだ。
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