『小さなお話し』 その９

『地獄の門』

【これは、引き続き、妄想によるフィクションです。】

（元地獄の人事課長さん(現『地獄長』・・・『獄長』とも・・・）　

『担当の鬼が、心労が重なって、勤務中に自殺未遂とかで、急遽来てみれば、とんでもないのが、紛れ込んできたな。こいつは、やましんさんだよ。まあ、いずれは、そういう日も来るとは思ってはいたが、早すぎだろう？　もちょ、出世したぼくを書いてもらわなきゃあ。それに、この人は、厄介者だ。なんせ、この地獄の創案者だぜ。しかも、性格が悪いと来てる。絶対、もめごと起こすぞ。女王さまに相談しようかなあ。やと、獄長に、発令されたってときに、こいつは、ごめんだ。ぴぴぴ・・・・もしも〰️〰️〰️〰️〰️〰️し。女王さまあ！』

（地獄【または、火星】の女王様）

『なによ、これから地獄ホールで、演奏会なのよ、シベリウスさまのコンチェルトだから、気がたってるんだ。今日は、天国から、ご本人をご招待しておりますのよ。たいへんだあ。また、あとでね。地獄長さん！　ばいばい。』

（元地獄の人事課長さん）

『いやいや、待ってくださいよ。女王さま。やましんさんが、運ばれてきました。孤独死みたいです。ごき一族や、ネズミ一族が、看取ったみたいですよ。』

（地獄の女王様）

『あらま。気がつかなかったなあ。監視役の『不思議が池の幸子さん』も、いまは、『不思議が池』のお祭りで、池に帰っているんだけど。だから、ひとりぼっちではあったんだけどな。ま、仕方ないわ。それが、人の定めよ。』

（元地獄の人事課長さん）

『いやだって、女王様のお話しも、まだ迷走状態でしょう？　ここで書いても、現世には公開できないですし。』

（地獄の女王様）

『まあ、そうね。そういう『地獄連盟』の、お約束だから。』

（元地獄の人事課長さん）

『いやいやあ、だから、返してあげましょうよ、と。いま、三途の川の、『火星の女王地獄の門』の外側で係留させていますです。』

（地獄の女王様）

『それは、違反行為でしょう？　工事と洪水以外では、止めてはならないはずよ。後戻りは、あからさまな、犯罪だし。』

（元地獄の人事課長さん）

『だって、女王様は、しゅっちゅう、現世で規則違反やてるじゃないですか。他の国のトップの人たちもだけど。』

（地獄の女王様）

『現世では、比較検討の上、真にやむおえなければ、いいのよ。そういう世界だからね。お互いさま、なのよ。』

（元地獄の人事課長さん）

『だって、ふつう位の人は、みな、捕まって処罰✖されてるでしょう。』

（地獄の女王様）

『トップだって、辞めて、権力がなくなった後には、よく捕まるわ。死刑になることもある。まあ、あたくしは、例外ですけれども。』

（元地獄の人事課長さん）

『まあ、いやあ、部下の立場としては、曰く言い難いものですがあ、・・・ここは、特例として、返してあげてくださいよ。』

（地獄の女王様）

『見返りは？』

（元地獄の人事課長さん）

『はあ？　あなた、何でもできるでしょう？　いやあ、まあ、じゃあ、地獄ランドの、年間無料パスでは？』

（地獄の女王）

『二人分なら、まあ、いいわよ。ルイーザ（双子の妹さんである）の分ね。』

（元地獄の人事課長さん）

『はあ・・・・？　まあ、あの方は、人間でしょう？　ご本人が拒否するのではないですか？　・・・まあ、いいですよ。それくらい。いやあ、よくない！　買ってくださいよ！　お金持ちなんだから。』

（地獄の女王様）

『そ、じゃあ、いいわ。さよならあ・・・』

（元地獄の人事課長さん）

『あああ、わかりました。なんとかします。』

（地獄の女王様）

『そう？　まあ、よかった！　優秀なかたは、失いたくないものね。じゃあ、いいわ。こっちも、なんとかするわ。』

（元地獄の人事課長さん）

『くそ～～～～。これで、ぼくも、犯罪者だあ！』

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　かくして、やましんは、臨死体験の後、この世に再生したんである。

　この世には、まことに、迷惑な事だけれども。

　しかし、それから、『地獄長』の、やましんいじめが、始まるのであった！

　悪夢が、止まらないのである。

　　　👹＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊　　　おしまい

✴️　カクヨム内の、『🐻くまさん、宇宙の大冒険🐼』、ご参照ください。(宣伝です。)