Love Love Wing

エリー.ファー

Love Love Wing

 愛されてしまった。

 嬉しい。

 愛されるためにいきていると言っても過言ではない。

 私は可愛いし、結構愛されて当たり前の存在なのだけれど、意外と愛されない期間が長かった。

 悲しい限りだったけれど、それもおさらばだ。

 私は愛に生き、愛に生かされ、愛と共にいることを実感して、愛を貪る。

 それが、私の人生なのだ。

 私は、誰よりも愛される存在になる。

 そうして。

 それを誇りにして生きていく。

 これが、人間の生き方というものだろう。

 それ以外の生き方などこの世の中には存在しないのだ。

 愛は、人間が生きていくうえで必ず、通らなければいけない関門であり、花園なのだ。踏み入れれば最高の世界を私の視界に入れてくれる。それを繰り返すことでこそ、成長することができるし、成長しているという実感を得ることができる。

 愛を勉強したい。

 それこそが、だれしもの願い。

 愛を学ばせてほしい。

 それが、神から与えられた使命。

 授けられた翼は愛という名をしていて、常に私たちを輝かせてくれる。

 何度も、何度も、何度も繰り返し、手にできる無情の喜び。

 それが。

 愛。


 愛が足りていない。

 何もかも足りていない。

 愛されるために生まれてきたというのに、これではなんのために生きているのか分からない。

 愛を燃料にする以外に人が前を向くことなどできない。恋愛こそが史上最強の娯楽であり、人間を人間タラ占める唯一の手段であるのに。

 愛も知らない、恋愛ができない。

 その程度の人間等朽ち果てて当然なのだ。だから、そういう人間どもと違って前向きに恋愛をして、愛を確かめることのできる私は素晴らしいのだ。

 素晴らしい私に愛が足りていないなど、あり得ない。

 そんなことはあってはならないのだ。

 だって。

 私なのだから。

 愛されている私なのだから。

 愛されるように相手の気持ちを上手くコントロールできる私なのだから、愛されて当然だ。

 間違っていない。

 だって、私は自分に自信があって、愛されていることが当然なのだから、こうやって今の生きることができている。

 なんで、そう下手糞なのかな、わかんないかなぁ、そういうの。

 なんていうか、その、必死過ぎて滑稽なんだけれども。

 というように。

 そうやって人を見てきたのだから、愛されることだって、そういう奴らを反面教師にしてやって来て、完璧な愛され方を見につけることができている。

 だから、愛してもらおう。

 御託とか抜きに愛されることが上手な私は、今日も自己肯定感たっぷりの最強人生を歩むことができるに決まっている。

 私は何せ、最強で、愛されちゃうことが一番上手なのだ。

 大丈夫人生だ。

 大丈夫、大丈夫人生だ。

 分かってる。たまたま、こういう風になってるだけで、本気になればまた元通りの。

 ほら。

 大丈夫、大丈夫人生。

 上手くやってる、やってるようにちゃんと見栄だっ頑張ってはるし、そんな一生懸命大丈夫ちゃんとあたし頑張ってる人生を、私はちゃんとやってる。

 別に不安になることとかはない。

 だって、愛があるから。

 だって、愛されてるから。

 だって。

 だって。

 だって、私は。

 大丈夫、一生懸命、ちゃんとあたしって頑張ってるよね、うんうん、頑張ってるよ、あたし頑張ってるなぁ、良い子良い子人生を一所懸命やってるから。

 あたしは大丈夫。

 うん。

 大丈夫。

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