異世界テロップ ifの物語

PREラッシュ(活動休止中)

虹色の太陽

神は人間をつくったというけれど僕(白河)にはよく分からない。

僕は白河。高校何年生だったっけ?

記憶喪失なのでよく分からない。

僕の姉であるミズキは大学生になったばかりだ。

ミズキは可愛い。男にモテる。

僕と姉ちゃんは悪魔によってこのテレビの世界に閉じ込められた。

幽閉と言ってもいいだろう。

姉ちゃんはサンダルを脱いで裸足になった。

「この世界は8チャンネルだっけ‥?」

未公開映像で盛り上がった8チャンネル。

「あんたもなんか策を練りなさいよ」

姉ちゃんは僕の頭を撫でながら言った。

悪魔。

あいつは絶対に許せない。


「姉ちゃん!姉ちゃん!」

叫ぶばかりの僕に知らない女が近づいてきた。姉ちゃんより厚化粧な女は不審な笑みを浮かべながら僕に言った。

「若いって素敵ね」

「やめろ!」

女は僕のシャツの中に手を入れた。

逃げたい。襲われる。

「逃げたい‥」

女は僕のズボンのベルトを外す。トランクスの中に女の手が入り込む。

僕のイチモツは無事では済まなかった。

僕は童貞ではなくなった。


目を覚ますと僕はホテルにいた。

ベッドに長い時間寝かされていたのだろう。

身体を覆うのはシーツ一枚のみだ。

隣には姉ちゃんがいた。

姉ちゃんは起きた僕を見て泣いていた。

「よかった。マサキ‥!」

マサキとは僕の名前だ。僕の名前は白河マサキ。姉ちゃんの名前は白河ミズキ。


僕は裸足で屋上テラスにいた。

足の裏から伝わる冷たい空気。

姉ちゃんも裸足だった。

予言者の女の子は僕と姉ちゃんにこの世界から抜け出す方法を教えてくれた。

あの悪魔の正体は実は女の子だったのだ。

「元の世界に戻りたい」

姉ちゃんが僕に言う。

僕も頷く。

風が姉ちゃんの髪を揺らす。


僕は髪を掻きむしりながら考える。

姉ちゃんの策はどうだろう。

なかなかだろう?

予言者の女の子にまた会うんだ。

それしか方法がない。

悪魔はもういないんだ。

「姉ちゃん、行こう」

「うん」

僕らはまた脱出するために頑張る。





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