第11話 つかぬ間の休息とブルーライト

目を瞑って文字を打ち込む。


行きと帰り、それぞれ三十分の旅路は、

私にとってかけがえのない癒しであるはずなのに、

ついついいつものアレに手を伸ばす。


目はブルーライトで焼き切られ、

肩は重さで傾いて、

脳でさえも休息できずに、

ひたすらここに文字を打ち込む。


私たちはもう休めなくなってしまった。


休もうと思ったら郊外の温泉にでも出かけて、ゆっくりと温泉に泊まるしかないだろう。


何も考えずにいるのは難しい。


何も考えない奴のことをずっと馬鹿にしてきたが、奴らは私たちよりもずっと幸せなのかもしれない。


ましてや何かを考えているつもりの私も、大して生産的なことを考えているわけではなく、ヤフーショッピングと楽天ショッピングとAmazonの価格差を調べたりとか、2ちゃんのまとめをみたりとか、ほんの少しの小さな事に一生懸命に時間を注いでいるだけなのだ。


少し得した気分になれるように。


その一言に全てが要約されてしまって、なんだか悲しくなってしまった。


ここに書いているこれもいつか誰かに届くだろうか。


そろそろ物語を始めようか。

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