第11話 つかぬ間の休息とブルーライト
目を瞑って文字を打ち込む。
行きと帰り、それぞれ三十分の旅路は、
私にとってかけがえのない癒しであるはずなのに、
ついついいつものアレに手を伸ばす。
目はブルーライトで焼き切られ、
肩は重さで傾いて、
脳でさえも休息できずに、
ひたすらここに文字を打ち込む。
私たちはもう休めなくなってしまった。
休もうと思ったら郊外の温泉にでも出かけて、ゆっくりと温泉に泊まるしかないだろう。
何も考えずにいるのは難しい。
何も考えない奴のことをずっと馬鹿にしてきたが、奴らは私たちよりもずっと幸せなのかもしれない。
ましてや何かを考えているつもりの私も、大して生産的なことを考えているわけではなく、ヤフーショッピングと楽天ショッピングとAmazonの価格差を調べたりとか、2ちゃんのまとめをみたりとか、ほんの少しの小さな事に一生懸命に時間を注いでいるだけなのだ。
少し得した気分になれるように。
その一言に全てが要約されてしまって、なんだか悲しくなってしまった。
ここに書いているこれもいつか誰かに届くだろうか。
そろそろ物語を始めようか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます