第6話 Q6:バーンはどのように日本語を覚えたのですか?
綾那:そう言われると不思議よね。
美咲:バーン先生って喋ることに関しては、わたくしたちとそう変わらずできますものね。
綾那:アメリカ生まれのアメリカ育ちって聞いてたけど…。どこだっけ?
美咲:西海岸のサンフランシスコだそうですわ。
綾那:みっさ、よくそんなことスラッと出てくるわね。
美咲:愛のなせる業かしら。
綾那:はい?
美咲:あなたが知りたいと思った
綾那:はあ。
美咲:(綾那の顔を見つめ、赤くなる。)
綾那:?? ま、いいか。
イントネーションだって、日本人のそれと同じだし。何より発音がきれいよね。よく外国人の先生って発音やイントネーションがずれていたりするじゃない。
美咲:バーン先生に関してはあまり当てはまりませんね。
綾那:仕方がない。いつものパターンで行きますか? 臣人先生?
臣人:おう。今度はなんや?
綾那:あのお~、バーン先生の話す言葉のことなんですけどぉ。どうやって日本語を覚えたのかご存じですか?
臣人:・・・(あっさり)しらん。
綾那&美咲:えーーーーっ!!
臣人:そんな事言うたってしらんもんはしらんって。
綾那:前から不思議に思ってたんですけど、臣人先生って英語を話せるんですよね?
美咲:そうでなければ、バーン先生と付き合えませんもの。
臣人:なんや二人して、わいが英語話せんとでも思うとったんかい。
綾那&美咲:(大きく頷く)
臣人:おまえら、わいのことバカだと思うとるやろ。ったく。…一応、自分が困らん程度には話せるでぇ。しばらくSFに住んどったこともあったさかい。
美咲:バーン先生と一緒にですか?
綾那:みっさ!
臣人:お!本条院、よくわかったな。
美咲:ふっ。
綾那:!?
臣人:そうやな、あいつと知り合って間もない頃は、意志疎通はすべて英語でしとったなあ。
美咲:知り合って…って、いつ頃です?
臣人:17才頃かなぁ。
綾那:結構、付き合いが長いんですね。いつから日本語で話し始めたんですか?
臣人:んー…? あまりはっきりとは覚えとらんが。そんなん、そこに本人がいるんやから、本人に聞け!
バーン:・・・・
綾那:(あせっ)あ、あの。バーン先生? 答えて頂けますか?
バーン:・・・・日本に来てから覚えた。
臣人:へえ。初耳や。今まで聞いたことない話題やしな。でも、ちょい待てや。おまえが真面目に勉強するとも思えんし。一体、どないして?
バーン:円照寺。
臣人:が、どうした?
バーン:…仮住まいをしているあいだに…
綾那:でもバーン先生、それで日本語の勉強になるんですか?
バーン:俺がしたのはそれだけだよ…。必要だから覚えた。日本で生活していく上で…な。
臣人:ふふふ。確かに
美咲:どんな局をご覧になっていたのか知りたいですね。
綾那:うんうん。興味ある!
バーン:いろいろな局で、色々な番組があったけど…一番発音がきれいな局を選んで見てたよ…。
綾那:どこですか?それは?
バーン:某国営放送。
綾那:N○Kですか!?
バーン:ん。
綾那:番組は?
バーン:最初は、幼児番組からスタートして…最後はニュースやドキュメンタリー番組を見てた。
綾那:想像つかないっ。バーン先生が「おか○さんといっしょ」とか「いない○ないばぁ」と見てたなんて!
美咲:それでは、バーン先生が関西の局が製作した番組を見て、気に入っていたら、関西弁を話すバーン先生がここにいたかもしれないんですね。
バーン:………(視線をそらす)
綾那&美咲:じー…
臣人:何で、二人してわいを見るんやっ!
三月兎同好会時報 砂樹あきら @sakiakira
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