『小さいお話』 その7

やましん(テンパー)

『まなはげ』

【このお話しは、フィクションです。】



😈




『いじめこは、いねぇが~~~~~!


 パワハラ教師は、いねぇが~~~~~~~!』


『うわ、ついに、きた! 『まなはげ』だあ! に、逃げろ~~。きさま、しゃべったら、川の底だからなあ!』


 先輩たちに、ナイフを突きつけられて、金持ってこいとか言われていたぼくは、その場に、座り込んでしまった。 


 やっと来てくれた。


 最近、州内の学校に、突然現われては、いじめやパワハラをしている、生徒や教師をあぶりだし、制裁を加える、おそろしい鬼である。


 制裁と言っても、暴力は振るわない。



 まなはげは、不可思議な道具を操るのだ。


 人の意識の中を読み取るのである。


 しかも、『まなはげ』は、ものすごく強い。


 抵抗した連中もいたらしいが、まったく、歯が立たなかったらしい。



 ぼくの前に立った『まなはげ』は、巨大な鬼であった。


 そうして、大きな、虫眼鏡のようなものを取り出した。


 ぼくには、眼科で見てもらう先生の、ぼやけたまなざしが感じられた。


『きみは、いじめられてたのかな?』


『あ、はい。そうです。』


『ふうん・・・・・わかった。まかせなさい。・・・なるほど。見えるぞ。ただ、きみも、いじめたね?』


『はい。少し。』


 まなはげは、巨大な鬼である。


 聞いていた通りだ。


『いじめは、いじめたほうがすべて悪い。わかっているかな?』


『はい。』


『ふん。すべて分かった。じゃあ、今は、帰りなさい。』


『はい。』


 ぼくは、学校を出て、帰宅した。



   ************   ************



 それから、ぼくは、転校を言い渡された。


 通っていた学校は、しばらく、閉校となった。


 あの、怖い『まなはげ』は、誰だったんだろう。


 30年経った、いまでも、わからないのである。


 いじめは、まだなくならない。



  ************     ************



 『やれやれ、なんでおらが、古代人の面倒みなきゃならないんだべか?』


 『あなたが、人類最後の100人のひとりで、 若めで、知能があるのは、あんたはんだけ。で、2万年前の修正を、任されてしまったから。1万年前の人類総長からですぞな。タイムカプセルが、ごき属に伝わっていたぞなですからな。』


『も、ちょっぴり、ましなやりかたがあるだろう?』


『だって、宇宙ごきからもらった、タイムカプセルは、われらなら、100ごき乗れるが、人類はひとりがやっと。しかも、われらは、当時の人類には、アクセスができない。まあ。例外はいたらしいがね。人類のカプセルに入っていた特殊スーツと、観察レンズは、一着と、いっこだけ。あれは、人類に、強い恐怖を与えるらしい。過去から、教育しなおす必要を認識したんだべ。まあ、過去に帰る技術の完成を期待してたんですべ。あんた、コツコツ、過去の修正をしたまえ。あんたが消えたら、成功の証だ。それまで、殺さずに生かしてやろう。ん?』


『まなはげとは、なんだ?』


『そうした、教育システムが、人類には、あったらしいからぞな。人類がいなくなたら、われらの食糧が、減るべな。ま、いくらか、在庫はあるけどな。ぎゃ、ぎゃ、ぎゃ、ぎゃ、ぎゃ。』  

             👹



 

・・・・・・・・・・・・ おしまい  🦗
































 


















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『小さいお話』 その7 やましん(テンパー) @yamashin-2

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