君は、美しい

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君は、美しい

 人間で一番嫌いな所は、人を見た目で判断する所だ。「美しければ神、醜ければ屑」と言う風に。彼らは容姿で人を判断し、そして、問答無用に区別する。その人間がどう言う人間かも知れないで、容姿を絶対の尺度にしてしまうのだ。それがまるで当然と言わんばかりに。僕が通う公立の高校、川上高校にも……絶対ではないが、そう言う風潮が確かにあった。

 

 クラスの中には容姿や態度、あるいは雰囲気事に上位、中位、下位のグループが生まれ……下位のグループは(厳密には、中位のグループも)、上位のグループに絶えず目を向けている。彼らに目を付けられやしないか、いつもビクビクしているのだ。自分の存在を隠すように。僕の隣に座る少女、桃原ももはら奈津なつも、そんな彼らの目を気にする一人だった。

 

 亜麻色の髪を鈍く光らせ、(僕はぜんぜん気にしていなかったが)その華奢な身体をいつも震わせていた。周りの肉食獣から狙われないように。隣の僕に話しかけるのも、おそらくは彼らに襲われないためだろう。このクラスには、階級とは別にして、一人または少数でいる人が何人かいるからだ。

 

 彼らの攻撃力は(一部除く)、お世辞にも強いとは言えない。肉食獣に話しかけられると、すぐに縮み上がってしまう。「自分の事を食べてしまうのではないか?」と。彼らは相手の本音を別にして、その動き一つ一つに神経を使っていた。

 

 僕は、その光景が気に食わなかった。人間は、誰しも平等であるのに。彼らは「不平等だ! 〇〇を是正しろ!」を叫びながら、誰よりもその不平等を望んでいた。他人よりも優位に立ちたい。あわよくば、その他人を支配したい。

 

 教室の後ろに集まっている上位グループは、口にこそ出さなかったものの、その態度で周りに「それ」を示していた。「高二にもなったんだから、それくらいのルールは分かれよ」と。現実、ここを支配しているのは俺達なのだ。

 

 僕はその現実に憤りながらも、屋上の地面に座り(今は、昼休みだ)、桃原奈津の話を聴きつづけた。彼女の話は、素敵だったから。嘘や偽りもなく、自分の弱さを話せるのは、ある意味で最も勇気のいる事だ。その勇気が、彼女にはある。周りの連中は、彼女の事を「地味だ」だ、「そばかすお化けだ」と言うが、僕からしてみれば、彼女はとても魅力的な女の子だった。


「気にする事はないよ、周りの連中が言う事なんて。君は充分、素敵な女の子なんだからさ」


 彼女は、その言葉に暗くなった。そんなつもりはなかったけど、彼女にはやはり辛い言葉だったらしい。両目から溢れた涙が、その綺麗な頬を伝って、地面の上にポツポツと落ちていた。


「三城君も」


「ん?」


「本当は、嫌だよね? こんな私と話すのは」


「そんな事はないよ」


 本当に。


「僕は、聞きたいから聞いているんだ」


 彼女は何故か俯き、そして、ポッと赤くなった。


「……そう」


「うん」


 彼女の手を握った。別に下心があったわけではなく。彼女の目が悲しく光った瞬間、その手をどうしても握りたくなかったからだ。彼女の手は冷たく、何とも言えない震えに満ちていた。


 僕は、彼女の手を握りつづけた。彼女と同じクラスになって二ヶ月、話すようになったのはついこの間だけど、自分と同じような思いを抱く……ある意味では「それ」以上のモノを感じる彼女の事は、「恋」とか「友情」とかを超えて、どうしても放って置く事がでなかった(それがお節介だと言われたらそれまでだけど)。


 僕は彼女が多少怯んでも、その手を決して放さなかった。



 昼休みの終わりは、なんでこんなに悲しいのだろう。あの時間が永遠に続けば良いのに。気づいた時にはもう、二年一組の教室に戻っていた。教室の中は、みんなの声で溢れている。特に上位グループの声は五月蠅く、周りの連中が席に座っても、阿呆のように「ギャー! ギャー!」と騒いでいた。

 

 僕は自分の席まで行くと、机の中から教科書類を取りだして、先生が教室に来るのを待った。

 

 先生は、五分くらいで教室に来た。「起立」の声で、自分の席から立ち上がる生徒達。僕もその声に従って、自分の席から立ち上がった。


「お願いします」と、クラス委員。周りの生徒達も、その声に従った。


 クラス委員は、僕達に「着席」を促した。


 僕達は「それ」に従って、自分の席に座った。


 先生は「何処々々のページを開け」と指示し、後ろの黒板にその内容を書きはじめた。黒板に書かれたのは、数学の問題だった。昨日の授業で習った公式を使えば、簡単に分かる問題。一言で言えば、大抵の人が解ける問題だった。普段は、教室の中でビクビク震えている下位のグループにも。黒板の問題に唯一脅えているのは、僕の隣でオドオドしている桃原奈津だけだった。

 

 先生は、僕達の顔を見渡した。おそらくは、問題の回答者を探しているのだろう。最初は教室の全体を見渡していたが、僕の隣に目がいった瞬間、「ニヤリ」と笑って、その生徒をじっと見つめた。


「桃原、この問題を解いてみろ」


 教室の空気が変わった。まるで獲物を捕らえたとばかりに。彼女を指した先生も……何がおかしいのか、含みのある笑みを浮かべていた。


「は、はい!」


 彼女は自分の席から立つと、不安な顔で僕を一瞥し、それから黒板の前に足を進めた。彼女の手にチョークが握られる。その光景は、僕の胸を締めつけた。彼女の姿を哀れんだからでない。

 クラスの全員が、彼女が苦手な事を知っていたからだ。彼女の事を差した先生も。彼女は……学校の屋上で話してくれたが、数学が苦手だった。「クスクス」と笑う、周りの生徒達。


 彼女は「それ」に脅えるように、右手のチョークをしばらく動かせなかった。


「桃原」と、先生が言う。「分からないのか?」


「はい」の返事が、小さかった。周りの笑い声が鮮明に聞こえる程に。それが物凄く悔しかった。「先生」と言って、右手を挙げる。これ以上は、見ていられない。彼女が苦しむ姿も、そして、周りが「それ」を楽しむ姿も。僕には、周りの奴らがどうしても許せなかった。「その問題、僕がやっても良いですか?」


「え?」と、先生が驚く。「お前が?」


「はい」


 先生は何やら考えたが、最終的には「分かった」とうなずいた。


「なら三城、やってみなさい」


「はい」


 僕は、黒板の前に行った。黒板の前には、桃原奈津が立っている。とても不思議そうな顔で。僕が彼女に微笑んだ時も(その意図は分からなくても良いが)、ポカンとしながら自分の席に戻っていんた。


 僕は真面目な顔で、数学の問題を解いた。



 それがきっかけだったのか。クラスの中で、ある噂が流れはじめた。「僕が桃原奈津の事を好きである」と。あの時彼女を助けたのは、僕が彼女に好意を抱いていたからに違いない。


 噂好きの生徒達(特に女子達)は揃って、僕達の仲を邪推しはじめた。「ヒソヒソ」と、陰口を言うように。僕達が並んで教室の中から出て行く時は、わざと聞こえるように「今日も、熱々だね!」と言ってきた。


 彼女は、その声に俯いた。たぶん、女子達の心ない言葉に。「恋人でもないのに恋人だとからかわれる」のは、どんな意地悪よりも辛い言葉だった。僕達の関係を馬鹿にされたようで。僕達の関係は、奴らが考えるようなゲスな関係ではなかった。学校の屋上に着くと、無言で地面の上に座った。丁度、僕が右側に。左側に座った彼女は、困ったように笑って、自分の両手をギュッと握り締めた。


「変な事になっちゃったね」


「うん」とはうなずいたが、僕自身、後悔はしていなかった。あそこで彼女を助けなければ、連中はもっと……嫌な言い方をすれば、彼女の事を馬鹿にし、嘲笑っていただろう。


 彼女はクラスの連中にイジメこそされていないが、それに近い扱いを受けていた。数学ができないのを笑われたり、運動が苦手なのをからかわれたり。僕が知る限りでは、女子の大半が彼女の事を馬鹿にしていた。「あの子は、ホントに馬鹿なんだ」と。本人の前では流石に言わないが、彼女がトイレなどでいなくなると、揃って陰口を言い合っていた。


 僕は、その陰口が許せなかった。


「桃原さ」


「三城君」


 彼女の声が、震えた気がする。


「ありがとう」


「え?」


「私の事を助けてくれて。あの時」


「そんなの当り前だよ」


「え?」


「君は、大事な友達だからね」


「友達……」と呟く彼女の顔は、何故だろう? 理由は分からないが、とても淋しげだった。


 彼女は無言で俯き、また悲しげに「ありがとう」と呟いた。


 僕は「いや」と笑って、正面の景色に向き直った。



 景色自体は、変わらない。でも、その季節は変わって行く。まるで紙の上に絵具を垂らすように。絵具は様々な形に広がって、ある時は夏を、またある時は秋を描いて行った。秋の景色は美しく、その中に小さな憂いを潜めている。学校の前庭を彩る銀杏も、僕達の腹を満たす食べ物も。みんな、紅葉のように色づいていた。


 僕達はその憂いに震え、また同時に「クスッ」と笑い合った。

 十月の屋上は、少し寒い。九月の頃は、あんなに暑かったのに。今は、十一月の色が見え隠れしていた。


「あとふた月で二学期も終わりか」


「そうだね。夏休みが終わった時は、あんなに憂鬱だったのに」


 気づいた時にはもう、折り返し地点だ。


「冬は、ずっと憂鬱だよ」


「どうして?」


「雪道を歩くと、ズボンが濡れるから」


「スカートじゃないだけマシだよ。アレ、本当に寒いんだから」


「アハハハ」と笑ったが、内心ではうなずいた。「アレは、確かに寒そうだ」と。女子のミニスカが好きな人は多いが、「冬くらいは、ズボンで良いんじゃないか?」と思う。脚が冷えるのは、身体にも色々と悪いらしいし。その意味では、「ズボンが濡れる」なんて本当に些細な事に思えた。


「女子は、大変だ」


「……うん」


 本当に大変だよ、と、彼女は言った。


「女になんか、自分になんか生まれなきゃ良かった」


 彼女の声が震える。今の言葉はたぶん、彼女の本心だろう。桃原奈津を否定する……人間は余程の事がない限り、自分を肯定する事ができない。他人が「それ」に干渉する以上、自分に「大好き」と言えないのだ。

 だから、他人に「大好き」を求める。「君は、ここに良いんだよ」と。承認欲求の名の下に、下らない上下関係を作るのだ。今の教室を見ても分かるように。あそこにいるのは、「愛」に飢えた悲しい獣達なのだ。


「そんな事ない」


「え?」


「そんな事ない、『自分に生まれなきゃ良かった』なんて。僕は……」


 空気が強ばるのが分かった。


「君が君として生まれなければ……僕はこうして、君に出会えなかった」


 僕は、彼女の目を見つめた。


「桃原さん」


「は、はい!」


「君は、美しい。他の奴らが何と言おうと」


「う、ううう」と悶える彼女が可笑しかったが、その理由はまったく分からなかった。「わたしは、美しくないよ?」


 僕は、その言葉に首を振った。本当に美しい女性は、自分の美しさに気づかない。「自分は、ブスな女だ」と、自分の顔に溜め息をつくのだ。本当は、宝石のように輝いているのに。


 大抵の人間は、石の表面こそ見ても、その奥にある宝石には目をやらないのだ。その宝石がどんなに光輝いていても、石ころのように蹴飛ばしてしまう。自分の欠点を恨むように、自分の美点を消し去ってしまうのだ。

 

 僕は、その行為が死ぬほど嫌いだった。


「いや。君は、本当に美しい。僕は、君の美しさが好きだ」


 を聞いて、彼女の顔が赤くなった。血のような赤さではなく、明りがポッと点いたような。彼女の頬に灯ったのは、そんな感じの赤だった。


 彼女は両手で顔を覆うと、屋上の地面に座ったまま、その両脚に顔を埋めるように「う、うううっ」と悶えたが、急に立ち上がると、僕の目をじっと見て、何度も深呼吸した。


「さ、三城君!」


「なに?」


「私も、あなたの美しさが好きです! だから」


 の続きは、聞けなかった。それ聞こうとした瞬間、彼女がまた俯いてしまったから。ギュッと握られる、彼女の両手。彼女の両手は小さく、「それ」が握られると、その小ささがより一層に引き立った。


「三城君!」


「ん?」


「今度の日曜日、暇?」


「え?」と驚いたが、何故だろう? よく考えれば、分かる事なのに。反射が言葉に追い着いてしまった所為で、彼女の言葉に「暇だよ」とうなずいてしまった。


「日曜日は、基本的に暇なんだ」


 彼女は、その返事に喜んだ。それも尋常ではなく、普段の彼女なら絶対にしない筈なのに。僕が「暇」と応えた瞬間、僕の身体に向かって抱きついてきた。


 僕は、「え、え?」と戸惑った。彼女の身体は柔らかく……この手を放せば、今にも壊れそうだった。どんな割れ物よりも割れやすいガラス細工。彼女の身体が離れた瞬間には、その体温も相まって、何とも言えない感覚に襲われた。


 彼女は僕の顔を見、そして、照れ臭そうに笑った。


「良かった」


 僕は彼女に笑いかえし、日曜日に遊ぶ約束をした。



 結論から言うと、その約束は無しになった。朝、家を出る時は問題なかったのに。待ち合わせの場所で待っていたのは、彼女ではなく、僕の知らないカップルだった。カップルは、僕の事に気づいていない。


 僕は二人から少し離れた所に立って、彼女が待ち合わせの場所に来るのを待った。十分、二十分、三十分と。四十分が経った時には(流石に心配になったので)、彼女のスマホに電話を掛けた。受話器から聞こえる呼び、出し音じゃない? 「携帯電話の電源が入ってないか、電波の届かない所にあります」のアナウンスが流れている。


 僕はスマホの通話を切り、ポケットの中にスマホを仕舞って、その場にしばらく立ちつづけた。「彼女に何かあったのか?」と。秋風が吹く町の景色には、その不安を煽ぐ何かがあった。待っていても仕方ない。彼女との連絡が途絶えた以上、自分から彼女を捜すしかなかった。


 僕は考えうる手段を使って、彼女が何処にいるのかを調べた。彼女は病院の……それも、霊安室の中で眠っていた。とても悲しげな顔で。彼女の前に立つご両親も……娘の死が信じられないのか、無感動な顔で娘の遺体を見つめていた。


 僕は二人の気持ちを慮りながらも、できるだけ傷つけないように、二人から事故の経緯を聞いた。彼女が飲酒運転の車に轢かれたのは、自分の家を出てからすぐの事だった。事故の場所は、交通量の多い交差点。


 彼女はそこで信号が青になるのを待ち、信号が青になると、やや早足でそこの横断歩道を渡った。僕との外出に胸を躍らせるように。彼女の事をたまたま見ていた通行人の話では、彼女は死ぬ瞬間まで、嬉しそうに笑っていたと言う。「三城君、三城君」と、その手を天に伸ばして。


 彼女は朦朧とする意識の中、近くの病院に運ばれたが、当たり所が悪かったらしく、医師が処置を施そうとした時にはもう、既に手遅れの状態だった。


 彼女の両親は、その現実に絶望した。特に母親は、涙すら忘れてしまったのか? 表情が死んだ顔で娘の顔を撫でては、壊れた人形のように「奈津、奈津」と呟きつづけた。


 父親は、そんな妻の背中を必死に摩りつづけた。


 僕は、その光景に胸を痛めた。僕も、二人と同じ気持ちだったから。胸を痛めない筈がない。二人が大事な娘を失ってしまったように、僕も大事な友達を失ってしまった。心の拠り所にしていた友達を。


 彼女のいなくなった世界は……僕にとっては、「死」にも等しい世界だった。彼女は僕の、太陽にも等しい人だったのに。今の僕にあるのは、真っ暗な闇と、その周りにある空っぽな空間だけだった。


 僕は空っぽな心で、彼女の遺体を見つめつづけた。彼女の葬儀が行われた時も。彼女の葬儀には、クラスの全員が出席した。


 彼らは複雑な顔……つまりは、「別に悲しくはないが、何となく気持ちが悪い」と言う顔で、彼女の葬儀に参加しつづけた

 

 僕は、彼らの態度に腹が立った。人が一人死んだと言うのに。彼らの中にあるのは、階級で人の命を測る心と、今の状況を面倒くさがる心だけだった。

 

 ブスのくせに、俺達の時間を奪うんじゃねぇよ。

 葬式だって、タダじゃねぇんだぜ?

 

 斎場から出て行く彼らの顔は、「不満」と「苛立ち」の色に染まっていた。

 

 僕は「それら」に苛立ちながらも、表情には決して出さず、彼女の両親に挨拶して(二人からは、「ありがとう」と感謝された)、自分の家に帰った。


 

 それからの日々は、本当に孤独だった。クラスの連中と話していても、まったく面白くない。特に恋愛の話になった時は、吐き気にも似た感情を覚えてしまった。「この世は所詮、恋愛がすべてなのだ」と。人は他人を愛し、他人を生み出して、他人に命を繋いで行く。

 

 それをするための行為が、「恋愛」と言う儀式なのだ。その儀式を上手くやりさえすれば、大抵の事が上手く行く。仕事も、出世も、結婚も。恋愛に力を注がない人間は、本能に背を向けているのと同じなのだ。本能は、人間の世界を形作っている。

 

 僕はその真理に(「真理」と言って良いのかは謎だが)憤り、学校が昼休みになると、その屋上に行って、屋上の地面に腰を下ろした。屋上の地面は冷たく、そこに尻を付けると、ヒンヤリとした感覚が伝わって来た。


「くっ」と、瞳が揺れるのが分かった。あまりの悔しさに。頬の表面に涙が伝った時は、言い様のない虚無感に襲われた。


 僕は両目の涙を拭い、彼女の幻影にすがった。


 もう一度触れられない幻影に。

 とても美しい幻に。

 幻は夢よりも甘く、現実よりも厳しかった。

 

 僕はその二つを感じながら、目の前の幻影にこう囁いた。


「君は、美しい」と。


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