第16話話をしろ!

※()はセリフですが

彼らは一言も喋っておりません。


(早く入れ!)

俺は賀子を押し入れた。

武運を祈る。(武なのか?)

(アーメン)

秋山が胸の前でクロスを描く。

俺もしとこ。

(アーメン。神よ今だけ彼女に勇気と元気を与えたまえ…)


中では

「お!大畑やん。」

陽太と賀子は出会っていた。偶然を装って。

賀子は

「………」

何も言えないようだ…



そんな状態とは梅雨知らず

俺らは呑気に扉を全て施錠し密室を作っていたのだった。(呑気にする事じゃない)



教室


「何しとるん?」

陽太は帰りの準備をしながら話しかけた。

「ふぇ。ぁのその……………忘れ…もの(?)。」

アリに愛を囁くような小さな声で言う。(?)ってなんだよ。

「へー。」

会話終了。その時間僅か10秒余り。

短い。短い!もう一度言う短い!



外では

壁にもたれ掛かって話していた。

左(真正面からみて)から

ふうかちゃん 、秋山、俺、満田、秦くん。

(上手くいってるかね?秋山どう思うよ。)

(まあ、話すだろうな。否が応でも。)

邪悪な笑みを浮かべる。

(あんなことすれば絶対話すやん。)

(ふうかちゃん。黙れ!)

(えええー)

(右(満田から見て)に同じ)

満田が言う。

(右に同じ)

秦くんも間髪入れずに

(み…………)

右では無かったので秋山はスススと移動して、こう言った。

(右に同じ)

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