友達が好きな人に好かれようとして頑張っているので一応応援したいと思います
鈴木 那須
第1話バールの様な物は、たいていバール。だが教科書の様な物の場合は、ノートのパターンもある。
相変わらずの毎日。学校に来て、勉強して部活して帰って寝る。そんなリサイクルを1年間繰り返してから数週間がたった。
今日もいい天気だ。
空は晴れていて雲一つも……あったわ、だが、雲はそら全体の三割くらいしかない!よって晴れだ!確か1割(?)以下は晴天。8か9割以上は曇りな気がする。
まぁいい天気だ。
こんな日は授業何か受けずに寝ていたい。
「ふぁぁぁぁあああ。」
あくびが出た。
もう寝ようかな、昼休みだしまだ時間あるだろう、
などと思っていたら
「ぇぐっぐ」
何の音だ?
横の席を見ると友達の大畑賀子が机に顔を伏せて泣いていた。泣いているよな?
(ここは慰めるべきなのだろうか?それともほっとくべきなのだろうか?)
俺の良心と今までの人生で少しずつ培ってきた第六感(危機察知能力)が対抗する。
とか悩んでみたが話しかけない方がいいと俺は思った。つまり危機察知能力が勝った。
けども
「どうした?何で泣いとん?」
最後は自分のエゴといおうか、優しさと言おうか、ここでは偽善とでも言っておこうが勝つ。話して利益が有るか無いかでは無く、俺が話しかけたいかなのでは無いだろうかだと思う。(自分でも何言ってるか分からない)話し話しけてみると賀子は一応顔を上げるが。
「えぐあぐぅぁおぅぉふなぁたくぬんに…」
と言ってすぐ顔を下げてしまった。顔から出るものの3~4割が出ていた。
しかもちょっと何言ってるか分からない。
少し落ち着くのを待とう。
俺はまた窓の外を見上げてぼけーとした。春だな。
暫くして。
「もう大丈夫か?」
もう一度聞いてみる。
「うみゅ」
今度は大丈夫そうだ。
「何があった?弁当が白ごはんだけだったのか?」
と冗談交じりに聞く。因みにドストレートに聞く勇気は俺には無い!そんなもん瀬戸内海か日本海に捨ててきた!(何故かどっちにあるか分からない。どっちに捨てたんだっけ?)
賀子は首を横に振る。ポニテがパサパサと揺れる。
「じゃあ、逆にオカズだけだったのか?」
また首を横に振る。
「それじゃあ…ご飯は、普通にあったけど、オカズがネギだけだったのか?」
今度は………意外にも首を縦に振った。
まじかよ。そんな理由か。
…
俺は何もなかったかのように、
教科書を取り出して勉強のフリを始めた。
(何も無かった…うん)
(今日も世界は平和だ。)
(オカズがネギだけかー。ネギ炒めならありだな。)
などとすこーしかんがえていると
「んなw訳……あるかぁぁぁあ!!!!」
バチーーーン!
と物凄い音がした。勿論俺の後頭部からだ。
「痛ってええええええええええええええーーー!!」
痛い痛い痛い痛い!
どうやら後ろから教科書の様な物で殴られたようだ。
振り返ると丸めたノートを持った少年が立っていた。チッ、教科書じゃ無かったのかよ!
あの厚さ、弾力絶対教科書だろ!
「絶対オカズ以外にw理由あるだろ!」
そう叫ぶメガネの高身長の少年は、秋山聖月(あきやま みずき)
クラスメイトだ。よく手元を見たらノートを教科書の厚さくらいになるように重ねている。策士!
「秋山か。どうした?」
「どうしたwじゃねえよ。何かw他にあるだろ!」
「うん。あるとは思うけど、取り敢えずお前笑うのやめろ!」
「お、おう。」
「おかず以外に…」
「ちなみに俺の昼飯はおかずが無かった。手抜きだ。」
「まじかよ…」
あれかな?最近の主婦は疲れてるのかな?
働き方改革、主婦にも適応しろ!
「話を戻す。他に何があるというのだね?」
俺は某滅びの目潰し魔法を喰らった大佐(王)の真似をして聞いた。
「それは大畑に聞かないと分からない。」
普通に返された。
(しょがね。聞いてみるか)
方向を変えて
「で、賀子他に何か理由があんのか?」
賀子は、顔を上げて目を擦りながら
「ありゅ。ふぁあ。」
と言った。
お前寝てただろ!
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